charmmy TOP夫婦/家族【交際0日婚】12年経ってもラブラブでいる夫婦の秘訣

【交際0日婚】12年経ってもラブラブでいる夫婦の秘訣

今年で結婚12年目、心理カウンセラーの吉見マサノヴです。前回は妻が夫に対して何かを“しない”ことが夫婦関係を長続きさせる秘訣であると、「4つの“しない”(4S)」を用いて説明しました。そんな消極的姿勢を貫く妻に対して、私は健気ともいえる対策を講じているのですが、どうやらそれがことごとく裏目に出ているようなのです。

しかし、裏目に出てはいるけれど、関係が長続きするからには何かしらの秘訣が隠されているのではないか。今回は妻がちっとも喜んでくれない私の愛のカタチを紹介したいと思います。

夫の愛ある対策1:「いいなメモ」の記載

妻が雑誌やテレビなどを見ながら「これいいなー」と呟いた商品をこっそりスマホでメモをするという、一見、ストーカー行為に該当スレスレの私の行動。しかし、メモにはあらゆる妻の願望が詰まっているのです。妻の誕生日やクリスマスが近づくと、この「いいなメモ」をこっそり開いて、そのときの私の経済状況(お小遣い残高)と相談しながらプレゼントを選択します。私が選んだものではなく本人が欲しいものを購入するのですから、妻が喜ばないわけがありません。

■妻に見る結果
本人であったとしても半年前に「いいな」と呟いた独り言なんて覚えているわけがなく…。プレゼントを渡したときの反応はたいてい「…なにこれ?」となります。そもそも現実主義の妻はサプライズというイベントを嫌います。「サプライズはいらないから商品券をちょうだい」と、私の想いや感情を平気で否定します。そして、先日ついに「今度の誕生日は電子マネーを送信してね」と言い出しました。電子記号の送信で人の想いは伝わるのでしょうか。私には分かりません。なので、私は今日も妻の呟きに注意深く耳を傾け、「いいなメモ」に妻の夢を記し続けるのです。

夫の愛ある対策2:年に一度の妻への手紙

毎年クリスマスには娘と妻のクリスマスプレゼントに、サンタさんからの手紙と称したパパの想いを添えます。筆跡でバレないようにパソコンで作成して、家族全員が寝静まってからプレゼントと一緒に枕元に置きます。この手紙は毎年恒例なので、妻も私宛に手紙を書いてくれると思いきや、何年経ってもそんなことする気配はなし。かといって、娘と妻にしかサンタからの手紙が届かないのはおかしいので、自分宛の手紙は自分で書くようにしています。

■妻に見る結果
妻は私にクリスマスプレゼントを渡すこともありません。ただ、私の枕元にだけプレゼントがないのもおかしいので、自分で買っておいたゲームソフトや酒のつまみとして買った缶詰などを自分で再包装して枕元に置いています。翌朝、枕元のプレゼントを見て「また商品券じゃない…」など呟いていますが、くじけずに妻が手紙を読んでくれる時を待つのです。そして、30分ほど費やして書き上げた愛の手紙を30秒ほどで読み終え、「毎年サンタさんも大変ね」と他人事のように言います。私が書いていることに気づいていないのかもしれません。

夫の愛ある対策3:毎年ペアリングを買う

私たち夫婦の左手の薬指には2種類のリングが重なっています。それは、シンプルなデザインの結婚指輪と、“結婚生活を積み重ねる”という意味で「パイルリング(積婚指輪)」と命名した指輪。私たちは毎年、結婚記念日にこのパイルリングを更新するのです。どんなパイルリングのデザインにも合うように結婚指輪はシンプルなデザインにして、何年経っても新鮮な気持ちでいられるように初めての結婚記念日にパイルリングを提案しました。指輪を1年ごとに更新するので、いろんなデザインを試すことができる楽しさもあります。そして何よりもこの指輪は何年経っても年に1回、指輪の更新のために必ず妻とのお出かけが保証されたデートチケットでもあるのです。

■妻に見る結果
結婚記念日が近づき、そろそろパイルリング買いに行こうねと言うと「また? 去年も行ったじゃない」と当たり前のことを言います。「指輪じゃなくて2人でおいしい料理を食べればいいじゃない」と、いまいちコンセプトを理解していない妻。買いに行きたくないのか尋ねると、「行きたくないわけじゃないけど、買ってきてくれるんだったら買ってきて」と、消極的姿勢どころか出かけるのが面倒な意思をはっきり見せます。「ウーバーイーツに頼めば持ってきてくれるんじゃないの?」と話を続ける妻は、ちゃっかりおいしい料理は食べたいようです。だから私は毎年妻の手を引っ張って、パイルリングを買いに行くのです。

クールな妻にはロマンチストな夫の愛を

「いいなメモ」「パパサンタの手紙」「パイルリング(積婚指輪)」と、クールな妻の気を引くための様々な対策を紹介しました。これらに共通するのは「定期的に訪れる」ということです。

人は、必ず発生し反復される刺激に対して「馴化(じゅんか)」という反応が起こり、快感や感動が薄くなっていきます。恋愛や結婚ではこの「馴化」がマンネリに繋がります。人は順応する生き物なので、このマンネリは避けることができません。ただ、新鮮味や独創性がないと「退屈なマンネリ」になってしまいますが、そこに相手への関心と敬意を抱いたイベントを定期的に設定することで「居心地の良いマンネリ」になるのです。この居心地の良いマンネリこそ、全ての夫婦が結婚式で誓う「永遠の愛」と呼ぶのではないかと思います。

クールな妻とロマンチストな夫、介入しない妻と余計なことしかしない夫。この正反対の要素をお互い穏やかに認め合い、諦め合っていることこそが、結婚生活が長続きする秘訣ではないでしょうか。

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吉見マサノヴ
公認心理師/キャリアコンサルタント/作家
恋愛カウンセラー、看護師、精神保健福祉士、専門学校講師としても活躍中。心理学をベースにした作家としての独特な切り口は、カウンセリングや講義で多くの人を魅了する。