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尼神インター誠子コラム「愛されるギャップ女」

相方の渚とともにお笑いコンビ尼神インターとして活躍する芸人、誠子。でもその素顔は、誰よりも乙女で誰よりも女子。可愛いって言われたい、モテたい、ちやほやされたい…全てを手に入れるために日々努力を続ける、誠子の『可愛いの秘訣』が詰まった女っぷり向上コラム。

身近にいたギャップ女

私の周りで、断トツにモテ要素があるなと思う女性がいます。それは相方の渚です。本人はあまり恋愛に興味がないんですが、私は彼女がその気になったら、どんな男性でも堕とせるんじゃないかなと思っています。なぜなら、渚は「ギャップ女」だから!

恋愛テクニックや、異性にドキッとする瞬間などでよくギャップという言葉を耳にします。でもそのギャップってどうやったら出せるの?と考えてたら……相方の渚の立ち振る舞いや、それに対する周りのみんなの反応を見た時に「これだ!」と思ったんです。

相方の隠れた一面

まず渚に対するイメージって「男っぽい」「ガラが悪い」「ヤンキー」「開店前のパチンコで並んでそう」とかだと思います。実際、外見や服装は男性っぽいしスカートは履かない、へビースモーカー、口癖も「しばくぞ」です。

でも渚と少しでも話したり、一緒に過ごすとわかるんですが、実は内面はとても乙女。恋愛では自分が好きになった人としか付き合わないし、楽屋などで恋愛話になって好きなタイプとか聞かれるとめちゃくちゃ照れます。

テレビでは気が強い発言が多いけど本当は私が出会った芸人さんの中で一番の緊張しいです。
コンビを組み立ての頃、オーディションライブで極度の緊張をしていた渚はよく出番前に自分の胸の心臓のところをグーで叩いていました。「ドキドキするな!」と言わんばかりに自分の心臓をしばいてたんです。

女子力も高くてハンドクリームをこまめに塗ったり、サプリメントを飲んだり、メイクポーチも常に持ち歩いています。お化粧直しをする時は、コスメの付属のブラシではなく、プロのメイクさんが使うようなブラシを使っています。

私は漫才をする時に至近距離で相方の顔を見るんですけど、渚はとてもメイクが上手です。家族の事が大好きで、上京して二年半経つ今でもよく実家に帰っています。上京したての頃は寂し過ぎて夜布団に入り目を閉じると、自然と涙が流れたらしいです。

ヤンキーの目にも涙!

こんなギャップを持っているので、ファンの方や私の友達は、「話してみたら渚さん、可愛い!」「最初は誠子推しだったけど今は渚推し」という人が多いです。誠子、がんば!

ギャップ女ができるまで

でも決して渚は、意識してギャップを作っているのではないんです。だから、これが自分のギャップになっているとは微塵も思ってない。それに関西に居た頃はこんなに内面を見せるタイプではなく、どちらかと言うと「何を考えているかよく分からない人」というイメージを持たれていました。

そんな渚が、何でこんなにギャップ女になったかと言うと、素直になったからだと思うんです。
上京して初めて親元を離れたのが自分でも隠せないくらいとても悲しくて、見栄や虚勢を張らなくなったんだと思います。誰でも表向きの自分と素の自分というものを持っている。それは大人だし職場や友達との間でも、良好な人間関係を築く上で大切。どっちも本当の自分です。

でも、どちらかだけしか人に見せないのはきっと相手を困惑させてしまうのかなと思うし、自分も疲れちゃう。きっとどちらも相手に見せるのが渚のような素敵なギャップに繋がるんだと思うんです。 

素直な自分は最強です

自分でギャップを作ろとするとあざとくなるけど、素直になるのは可愛いかなって思います。

私も相方を見習って、まずは二日酔いで漫才をしてみようかな。


初公開の内容を盛り込んだ
尼神インター誠子の初エッセイ
書名の「B」は「ブス」のこと。子供のころからBと言われ続けた彼女が、Bと向き合いそして受け入れ、Bを楽しいと思えるようになるまでを綴った初エッセイ本。好評発売中。

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誠子(尼神インター)
お笑い芸人
1988年12月4日、兵庫県神戸市生まれ。趣味は漫才と美容。好きなドラマ「恋ノチカラ」憧れの女性は麻生久美子さん。好きな言葉は「Power of Love!」