今回のクズのターゲットは「マーチン女子」です。
「マーチン女子」とは ドクターマーチンのブーツ(特に10ホール)をおしゃれに履きこなしている女子の事。
ドクターマーチンは僕も大好きです。ですが、膝のところが破けた細いジーパンに、10ホールのマーチンのブーツは靴ひも上の2つ穴を通さず、2周ブーツに巻き付けちょうちょ結び…。こんな格好でクズのまわりをうろついてたら…。
たまらない…。
気をつけてください、クズの恰好の餌食です。いえ、中年のクズの恰好の餌食です。
なぜ「マーチン女子」が中年のクズにねらわれやすいのか?
まず10ホールのブーツを履くという行為は、単純にめんどくさい…。手間ひまがかかるんです。
それをおしゃれの為なら、たとえ履きにくくても紐のちょうちょ結びがめんどくさくても、我慢ができちゃう。はい、ココ! これをクズは見逃しません!
このコラムを1回目から読んでいただいてる方はおわかりでしょう。クズは自分の目的の為なら惜しみなく頑張れる、没頭できる女子が大好き。
なぜならクズは、そういった女子の「目的」に乗っかって近づけるから。
今回の「マーチン女子」でいうと、ドクターマーチンを履くことがおしゃれの肝になっています。そのことを褒めたたえながら、徐々に自分のテリトリーに引き寄せていくんです。
「そのブーツ、ドクターマーチンだよね。ってゆーか、その結び方してるってかなりのオシャレ上級者! 1460を知り尽くしてるよね。あ、1460ってドクターマーチンの8ホールブーツの名称なんだよ」
などと、褒めた後にうんちくを織り交ぜながら近づいていきます…。
そもそも
ドクターマーチンのブーツは、我々クズ中年にとって特別なんです。細身のダメージジーンズにライダースジャケット、そして足元はドクターマーチン。そう、この靴はパンクロックの象徴。
そしてパンクロック=ドブネズミを美しいと歌った伝説のバンドの曲に直結します。
美しさは見かけじゃない。どんな人間も、やさしさだってあたたかさだって持っている。そんな哲学が詰まったこの曲に、クズ中年はドブネズミをクズネズミと変換します。
「あぁ、自分はドブネズミのままで良いんだ。ドブネズミなりの美しさがあるはずだし、受け入れてくれる人だっているはず。そうだよ、ドブネズミの何が悪い…」的開きなおりで、クズである自分を肯定しクズネズミとして「マーチン女子」に近寄ります。
人に嫌われる存在、クズ。だけど、それを受け入れてくれる人だっている。そんな一縷の望みをかけて、「マーチン女子」にこう発します。
「そのブーツ、ドクターマーチンだよね!」
その後は、お得意のうんちくのはじまりはじまり…。
こんなクズの言葉に少しでも耳を貸したらこっちのもの。「マーチン女子」の靴「ヒモ」になるために、クズネズミの世界に引きずり込むのです。
「マーチン女子」のみなさん、ヘラヘラと近づきブーツを褒めてくるクズ中年がいたら、そのブーツでクズネズミの思惑を蹴散らしてください。
受け入れられないと知ったクズネズミは、そそくさと尻尾を巻いて逃げていくことでしょう。