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ペットに癌が見つかった。どう向き合うべき?

イラストレーター・漫画家の原田ちあきが皆さんの相談に答えてみたり一緒に悩んだりするコラムです。
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こんにちは。
猫ちゃんがご病気とのこと、きっときっと計り知れないぐらいの不安や辛さかと思います。

今回は私なりの動物の命への考えをここに書いていこうと思います。
(私は毎回このコラムを結構砕けた口調で書いているので、今回も砕けた書き方になってしまいます…! どうかお許しください。)

猫は本当に不幸なのかを考える

一緒に住んでいる動物が怪我や病気をしてしまった時、一番に考えてしまう事は「あの時こうしておけばよかった」だと思うの。

「もっと遊んであげればよかった」
「ここにこれを置いておかなければよかった」
「もっと早く病院に行けばよかった」
「毎日体をチェックしておけばよかった」

いつまで経っても自分の考えた「最強の“こうするべきだった”」に囚われちゃう。

私は今までいろんな動物と暮らしてきて、その数だけ死を見てきたけれど、やっぱり動物が病気や怪我をするたびに、たくさんの「たられば」を考えたわ。
でも本当に今自分の元にいる動物は「病気だから不幸のどん底」で、「死んでしまうから辛くて仕方ない」のかしら。

例えば、自分が風邪を引いてしまって苦しい時、家族が自分に対して
「昨日作ったうどんにたっぷりの生姜を入れていれば、この子はこんなに苦しまなくて済んだのに…」と後悔していても、
きっと私なら「どれだけ気を付けてても、いつかは風邪を引いてしまっていたから仕方ないわよ!」って気持ちになると思うの。

これは「猫ちゃんは病気になるべくしてなった!」と言いたい訳ではないわ。
痛い、苦しいっていう感情はあるかもしれないけど、動物って「痛い」「苦しい」を人間よりも、もっと自然なものとして、すんなりと受け入れてしまうんじゃないかなと思うの。

それ以上の事、例えば「死に怯える」とか「だから不幸」みたいな考えは持っていないと思うんだよね。だって、痛みも死も本来はとっても自然なものだから。

人間はあれこれこねくり回して物事の裏側を想像したり、立場を変えて考えたり、その先に何が待っているのかを考えてしまうんだけど、本当は生も死もとってもシンプルなものなんじゃないかな。

癌になってしまった事も、治療をしてくれた事も、再発してしまったかもしれない事も、どこにも不正解は無くて、猫ちゃんにとってはきっとどの事柄もとってもシンプルで、なるべくしてなったことで、自然な事だったはず。

私は猫ちゃんは自分を不幸だなんて思っていないと思うわ。
だって大好きなお家で、大好きな人と一緒にいられて、その人が自分の事をたくさん考えてくれているんだもの。

いつも通りご機嫌で傍にいてあげる事

私は昔、飼っていた動物に対して「この子は自分がいないと生きていくことができない」という思い込みがあったの。
自分にはこの子がいないとダメだし、この子にも自分がいないとダメ。

当然室内飼いだから、ご飯やトイレのお世話がなかったら生きていけないんだけど、そういう意味ではなくて「私がいないとこの子は寂しくて不安に違いない」と思い込んで、動物をまるで自分のお腹にいる胎児のように感じていたの。

でもそれって大きな間違いで、動物は動物で、ちゃんと色んな事を考えて生きているんだよね

「このご飯は嫌い」
「ソファの上が好き」
「この人は優しいから好き」
「これがなきゃ嫌だ」
「このおもちゃは特に好き」
「ここは怖いから苦手」

私の想像より全然、私と動物は一緒ではない。勝手に学んで好きなものを選び取っている。

今猫ちゃんのいる場所は猫ちゃんが選び取って、猫ちゃんが手に入れた大好きな場所のはず。当然あなたのことも大好き。
あなたが猫ちゃんを大切にしようと決めているのと同じように、猫ちゃんはあなたに大切にされることを選んでいる。これは絶対。

そんな大好きなあなたが、自分の事を見て、苦しくなったり悲しくなったりしていたら、どう思うかしら。

私だったらきっと、悲しい顔をしないでいつも通りのあなたでいてほしいって思っちゃう! だって大好きなんだもん。
しんどい時こそいつも通りの優しいあなたに、いつも通り撫でてほしいと思うな。

なるようになる。なるようにしかならない

自分の感情に嘘をつく必要は決してないけれど、必要以上に悲観したり、悪い想像はしなくてもいいのよ。

大切なのは想像してしまう悲しい未来でも、自分の考えた最強の“たられば”でも、過去への後悔でもなくて、「今のあなたと猫ちゃんが、いかにできるだけハッピーに過ごせるか」じゃないかしら。

色んな形があるけれど、命には終わりがあるもの。
猫ちゃんだけじゃなくて、あなたにも私にも。

その終わりに向けて悔いの無いように、大切なものはできるかぎり大切にして、大好きなら言葉にしたり撫でてあげる。終わりへの向き合い方ってそれだけでいいと思うの。

きっと猫ちゃんは今この瞬間も、あなたが笑っていつも通り自分の頭を撫でてくれるのを待っているはず。そうしてあなたはその頭を撫でてあげる。それで充分だし、それって本当に贅沢で幸せな事。生きている間にしかできない事。

大変な事もたくさんあると思うけれど、どうか明日もあなたが猫ちゃんと楽しい一日を過ごせますように。
明日も可愛いあなたでいてね。

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原田ちあき
イラストレーター・漫画家
大阪在住のイラストレーター・漫画家。よいこのための悪口メーカー。書籍「手から毒がでるねこのはなし」「誰にも見つからずに泣いてるきみは優しい」等/連載「やはり猫にはかなわない」