charmmy TOPココロ/カラダ原田ちあきの人生劇場「友達を作りたいだけなのに、いつも人間関係がうまくいかない」

原田ちあきの人生劇場「友達を作りたいだけなのに、いつも人間関係がうまくいかない」

更新 : 2021.12.21 12:32 / 作成 : 2021.11.23 18:00
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イラストレーター・漫画家の原田ちあきが皆さんの相談に答えてみたり一緒に悩んだりするコラムです。
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人から嫌われるってマジで辛い

ましてや陰口なんて言われた日には、友達をやめられたらもっと辛い気持ちになるだろうからって委縮しちゃって、本当の自分の気持ちを言うのをためらっちゃう。

誰かの大親友になれなかったり、誰かと深く交友関係を築けないって本当に悲しい。
私も学生時代、親友っていう存在に憧れていたけど、誰とも深い付き合いができなくて悩んでいたなあ。

仲のいい友達はできる。でもその友達が、自分を友達だと思ってくれているのかは分からない。

もしかしたら、今もまた陰で自分を笑っているかも。
不安だし、心の中がその考えでいっぱいになっちゃって、疑心暗鬼になっちゃって、皆といるのに心の中ではいつでも一人ぼっちなんだよね。

学校の中だけがこの世の全てではない

これは朗報なんだけど、実は学校ってめっちゃ狭い世界なの。

学生の時って学校と家庭の人間関係をこの世の全てだと思い込みがち。
私だってそうだった。だってそれ以外の世界なんて見たことないからさ!

クラスの誰かに嫌われたら、この世の終わりぐらい焦って落ち込んでどうしようか悩んだり、陰口を言われたら死刑宣告された人間ぐらい絶望してた。
「残りの学生生活はもうおしまいで、自分の人生もお先真っ暗だ…」ってね。

でもよく考えてみて!
学校なんてたまたま同じ世代の人間が同じ建物に入って勉強するためだけの小さなコミュニティーなの。

その小さな小さなコミュニティーの中で、自分と趣味が合って、同じ感情を持っていて、同じ温度感で物事を楽しんだり考えられる人が存在するほうが奇跡みたいなもの。

だからその空間の中で気の合う人や、特別仲のいい人が見つからないからといって、あなたがおかしいわけでもないし、焦る必要はないのよ。

「そっか〜ここには同じ温度感で物事を楽しめる人はいないのか〜」ぐらいの気持ちでドーンと構えておけばいい。

そもそもあなたの陰口を言う人があなたの人生を丸ごとおしまいにする権力を持っているわけがない。
所詮たまたま同じ年齢の、同じ教室にいる、ちっぽけな赤の他人よ!

一箇所のコミュニティーで誰かと馴染めないからって絶望する必要はない。日本ってでっかいし、世界はもっとでっかいよ。
学校なんてそのうち卒業しちゃうし、そうしたらあなたの視野は勝手に広がるはず。保証するわ。

陰口を言ってくる子ってどんな人?

狭いコミュニティーだからこそ、陰口は発生する。

グループって結局は群れだから、本能的にヒエラルキーを決めたくなっちゃうんだよね。

陰口を言うと、相手よりも自分が正しい存在になれる(実際はそういう風に思い込んでいるだけ)。正しい存在になれば陰口の対象よりも優位に立てる。この仕組みってすごく動物的な感じがしない? ちょっとマヌケで馬鹿馬鹿しいよね。

陰口って共感を得るのに一番簡単なツールなの。
誰かを笑わせるより、誰かを感動させるより、気に入らない何かを一緒にディスるほうがお手軽に盛り上げれるもの。
つまり、あなたの存在を自分の立ち位置の確保と話の肴に利用しているだけ。

本当に関わりたくないなら陰口を言わずにあなたを避けるはずだもの。
そんな人達の娯楽にあなたの人生を提供する必要ないのよ。

自分が傷つく環境に無理矢理身を置く必要はない。
あなたの悪口を言う権利を持つ人なんて、本当はこの世のどこにもいないのよ。

あなたをを大事にしてくれない人を、あなたが大切にする必要はない。
勇気は必要だけど、そんな人間関係こっちからポイしちゃっていいと私は思うな。

学校で陰口を言われて「相手の機嫌を損ねてないかな?」とビクビク過ごすなんてあなたの人生が勿体ない!!
まずは自分が自分を大切にして、少しでも居心地の良い環境を作ることが大切よ!

誰かと仲良くなれる人ってどんな人かを考える

とはいっても誰とでもコミニケーションをとって仲良くなれる人って羨ましい!
誰かと仲良くなれたり、グループで楽しくやれている子が羨ましい!
って思っちゃうのが人間。

私だってそうです!!! 学生の時、誰とでも仲良くできる子や、親友がいる子が本当に羨ましかった!

だからここからは、どうやって「大切な友達と、大切な友達のまま仲良くやっていけるか」を考えてみよう。

私は学生時代、いわゆる仲良しグループに入っていたのね。
そのグループは、いわゆる「リーダーの子」が計画を立てて、グループでお金を集めて誕生日の子にプレゼントを渡すのが恒例だったの。

だから私は皆と同じく毎回お金を渡してお祝いに参加してた。

で、いよいよ私の誕生日になって、ウキウキ何が起こるのか待っていたんだけど、なんと私は何ももらえなかったの~!! 超寂しかったし悲しかった〜!(笑)
「おめでと~」って言ってもらえたし、多分全然わざとだったと思う。

ショックだったけど私はそのグループにいたくて、皆と仲良くしてた。少しだけ相談者さんの環境に似てるかも。

そこからは毎日回答のないお悩み地獄。
「なんで私だけ何ももらえなかったんだろう?」とか「私ってもしかしてリーダーの子に舐められてるのかな」とか「大切に思ってくれないのに必死にこのグループにしがみついている感じがして惨めだな」とか超悩んでた!

大人になった私は逆の立場になって考えた

でもちょっと待ってほしい。これって私目線で見ると「ひどい話」なんだけど、実はそうじゃないの。

よく考えるとその頃の私って、友人関係に対してずっと受け身だったんだよね。
遊びに誘ってもらったら参加する、プレゼントにお金が必要って言われたから渡す、プレゼントをもらえるのをじっと期待して待つ、で、みんなに合わせてニコニコしてる…。

友達からの好意をただただずっと待って、受け取っているだけで、私ってその子達に対して何もしてなかったんだなと気づいたの。

大切にしないと大切にされない

グループのリーダーの子は誕生日にいろんな子からお祝いをしてもらっていた。

なぜなら皆のことを考えて、計画を立てて、皆を楽しませていたことが伝わっていたから。

大切にするってお金を渡すことじゃない。遊んでもらうのを待つことじゃない。その人達に気に入ってもらうためにいい子にしていることじゃない。

自分が相手を大切に思って行動することが、誰かと仲良くなる第一歩なんじゃないかなぁと31歳になった私は思っているわ。カ~ッ! 過去の私に教えてあげたい!

そして、もちろん自分だけが相手を思いやるんじゃなく、相手も自分を思いやってくれることが大切。
そういう相手は絶対にいるし、出会えたらきっと一生の友達になれるはずだよ。

焦らずゆっくり探していこう。
あなたの明日が今日よりも少しだけいい日になりますように。


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原田ちあき
イラストレーター・漫画家
大阪在住のイラストレーター・漫画家。よいこのための悪口メーカー。書籍「手から毒がでるねこのはなし」「誰にも見つからずに泣いてるきみは優しい」等/連載「やはり猫にはかなわない」