マッチングアプリで出会った彼は、ハラスメント意識の低い男尊女卑男。顔面はバチバチにカッコイイんですよ。でも、家長制度全開の昭和的家庭で育ったからか、何でもかんでも性別で仕分けしてくるところが本当にウザくって……。だからモテなくてアプリに手を出したんでしょうね。
一番ウザイのは、自分が思う「女はこうあるべき像」を押し付けてくること。「女は気が利いて当たり前」とか「女は三歩下がって男を立てろ」って理論もマジで意味わかんないし。普段は「俺について来い!」「俺に任せろ!」「女は手を出すな」って“頼れる男”感を出したがるのに。猛烈に矛盾してますよね。まぁ、最初に甘やかしてしまった私も悪いんです。いい女と思われたい!と頑張りすぎて、調子に乗らせてしまったので(笑)。
でも最近ちょっと気づいちゃったんです。彼は家事とか細かい気遣いとか、自分が面倒に思うことを「女の仕事」って理由づけて私に押し付けてるだけなんですよ。で、こっちが文句を言うと「男はそういうのが苦手だから」って男を理由に言い訳をするんです。これって、単純にできない&やりたくないだけだと思うんですよね。というか、ジェンダーレスが当たり前な令和の時代にそんな言い訳通用しないし。
といっても、ゴリゴリに根付いた価値観を変えるのは難しいので、ひとまずは“NGワード作戦”で様子を見てみるつもりです。そーゆー言葉を使わないよう意識してもらうだけでも、ちょっとは令和的な感覚に近づいてくれるんじゃないかなと(笑)。言葉足らずだけど根が悪い人ではないし優しいし、彼なりに私のことを大事に想ってくれていることは伝わっているので、いまは根気よく向き合っていくしかないですね。お互いが性別にとらわれない心地いい関係を築けるよう頑張ります!
(S子・27歳/営業職)
「男だから」「女だから」という性別が持つイメージって、ただの先入観だと思うんですよね。家事が得意な男性もバリバリ仕事をこなす女性も、いまやまったく珍しくありません。なんせ多様性の時代ですから。今回の「気が利く効かない問題」や世間をにぎわす「家事育児の分担問題」をはじめ、性別の違いが理由にならない場面も増えました。
だからこそ「人としての本質」が重視されるわけです。苦手なことでも努力しようとしてくれるか、一方的な価値観を押しつけずにお互いに向き合えるかどうか。心地よい関係をつくるための話し合いや譲り合いができること、話し合う前から「言ってもわからない」などと結論を決めつけないことも、見極めのポイントになるでしょう。
わかりあうためには「嫌なこと」「してほしいこと」をはっきり伝える必要もあります。そういった点でもS子さんの“NGワード作戦”はいいアイデア。価値観自体を否定するのではなく、「こうしてほしい」という提案で前向きに歩み寄る方法を考える。そんなまっすぐなS子さんと、ちょっとクセのある彼氏さんが無事にいい関係を築いていけますように。