運命を感じて愛し合った人であっても、何かがきっかけで2人の関係が終わりを告げる──ということもあります。
でも、諦めきれない。
もう一度、やり直したい。
愛が消えたわけではないけれど、一緒にいることが当たり前になってしまったり、愛されることが普通になってしまったりすると、大切なものが見えなくなってしまう。
そんなとき、どうしたらいいのか──。
映画『ラブ・アゲイン』には復活愛についてのヒントが描かれていました。
真面目な男性をプレイボーイが救う?
主人公はキャル(ティーブ・カレル)。真面目を絵に描いたような40代の男性です。
高校時代に出会ったエミリー(ジュリアン・ムーア)と結婚して、子供もいて、仕事も安定している。理想的な結婚生活を送っていたはずですが、ある日突然、エミリーから離婚したいと言われてしまいます。
なぜ?
エミリーの愛を取り戻すにはどうしたらいいのか、取り戻すことはできるのか……その助っ人となるのが、バーで偶然出会ったジェイコブ(ライアン・ゴズリング)でした。
見た目を変えることで意識が変わる
ジェイコブは30代の遊び人ですが、もう一度、妻にふり向いて欲しいと願うキャルはジェイコブから“いい男”になるためのレッスン、男らしさを取り戻すためのレッスンを受けることにします。
・年齢に見合う服装
・お酒の飲み方
・女性の口説き方
・相手を退屈させない会話
モテるための方法? 結局は見た目とかそういうことが重要なの? と思ってしまうかもしれないですが、まず目に見えるところを変えていくことで、自分に何が足りなかったのか、何を無くしていたのか、気づいていきます。
『ラ・ラ・ランド』のあの2人が共演
キャルが“格好いい”中年男性に変わっていく一方で、ジェイコブにも変化が訪れます。
本気の恋とか運命の恋とか、そういうものと縁のなかったジェイコブですが、ハンナ(エマ・ストーン)と出会ったことで、恋に落ち、1人を愛することを知るわけです。そして、ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンの組み合わせと言えば──そう『ラ・ラ・ランド』!
『ラブ・アゲイン』(2011年)
『L.A.ギャング ストーリー』(2013年)
『ラ・ラ・ランド』(2017年)
これまでに3度も恋に落ちる役を演じている2人ですが、始まりは『ラブ・アゲイン』でした。
恋愛はクレイジーで愚かなこと?
この映画をときどき見たくなるのは、単純にラブコメディとして笑いたい、明るい気持ちになりたい、というのがひとつ。そして、キャルやジェイコブを通して見えてくる“気づき”です。
・その幸せを当たり前だと思っていないか
・その人を好きになった瞬間を忘れていないか
・その愛を本当に手放してしまっていいのか
・その人に自分の気持ちをちゃんと伝えていたのか
ちなみに原題は「Crazy, Stupid, Love.」。たしかに恋愛はクレイジーなことだらけ、愚かなことだらけ、そんな恋する誰もが共感できるエピソードもたくさん描かれます。
壊れてしまった夫婦の関係はどうなるのか、プレイボーイの真剣な恋はどうなるのか、この2つの恋愛が軸となっていますが、「人を愛するのに大事なのは、真っ直ぐに思いを伝えること」だと教えてくれるのは、実は彼らを取り巻くティーンエイジャーたち。無条件で人を好きになる気持ちを思い出させてくれる映画です。
というわけで、復活愛に必要なことは……というテーマでピックアップした『ラブ・アゲイン』、恋愛に悩んでいる人にも、ちょっと元気がない人にも、しばらく恋をお休みにしている人にもおすすめです。きっと恋をしたくなるはずです。