男の気持ちは男に聞くのが一番! ですが、二十代の恋愛ならまだしも、三十代、四十代になると恥ずかしくて聞くに聞けないのが本音。それじゃあダメだって分かっていても、分厚いプライドが邪魔をしてしまうのは私だけじゃないはず……(だと信じたいです)。
……で、これは参考になる! と思い出したのは、キャサリン・ハイグルとジェラルド・バトラー共演のラブコメディ『男と女の不都合な真実』です。
10年前の映画で、当時の私は三十と少し。今ほど焦りはなかったので(その時しっかり焦っていたらこんなことには……)、ふつうにラブコメディとして楽しんだのを覚えています。
そもそもこの映画を見るきっかけはジェラルド・バトラーでした。もともと好きな俳優でしたが、なかでも心奪われたのはスパルタ王レオニダスを演じた『300〈スリーハンドレッド〉』。役のために鍛え上げたムッキムキの肉体美にノックアウトされたのを覚えています。
男のなかの男!という硬派な役だけでなく、ラブコメディでの三枚目も似合うジェラルド・バトラー。『男と女の不都合な真実』では、下品なトークで高視聴率を稼ぐ恋愛パーソナリティ、マイク・チャドウェイを演じていてハマり役でした。
この映画、男心をリサーチするにはもってこい! の映画でして──キャサリン・ハイグル演じるヒロインのアビーは仕事を通じてマイクと出会い、ひょんなことから恋愛指南を受けることに。隣に越してきたイケメン外科医に一目ぼれしたアビーに、マイクが男目線で彼を落とす方法を教えてくれるのです。
マイクのアドバイスは──
ルール1 説教をしない
ルール2 彼の話に笑うこと
ルール3 男は見た目に弱い(のでセクシーに!)
ルール4 悩みを相談するな、男は聞いてない
ルール5 髪は長くすること
他にも、電話は男からさせないとダメ! 場を仕切ろうとしない! たとえば“司書”と“ストリッパー”のように、天使と悪魔の2つの顔を持て! つなぎ止めておきたいなら焦らすこと……というのがマイク流のルール。その通りに理想の女性を演じ続けることで、アビーは彼を夢中にさせます。でも、それは本当の恋じゃないことに気づいて──。
人を好きになると、相手が自分のどんなところを好きになったのか気になって「私のどこが好き?」と聞きたくなるものです。アビーもその質問をしますが、ラストシーンで質問をしたときの答えに“恋愛の真実”が描かれていました!
好きな人ができたとき、彼に「僕のどこが好き?」と聞かれたとして、自分はどう答えるのか──。この映画のラストシーンの質問と答えは、大きなヒントになるはずです!