私と夫の間には決して縮まらないものがあります。それは「20歳の年の差」です。
付き合いはじめた当初、まだ若かったこともあり年齢への意識もあまり高くありませんでした。なので「何歳差なの?」と聞かれれば、隠すことなく答えていました。でも、時々
大人と子供が付き合ってるみたい!
自分の父親と同年代じゃない?
それってオジ専? 老け専?
などの言葉をかけられることもあったり…。
年の差恋愛をしていれば同じ経験がある人も多いのではないでしょうか?
当人達はお互いが大人になってから出会い、普通に恋愛してきただけ。だから、何を言われようが年の差を隠す必要なんてない!
…私はそう、思っていました。
でも本当は、年の差を隠す行為がKちゃんの年齢を引き目に感じているように思えて嫌だったんです。だから、聞かれたことには必ず答えなきゃいけない…そんな義務感に囚われていました。
そんな自分のエゴが後々になって裏目に出てしまうんです。
「ゆき蔵さんの彼氏、何歳上だっけ?」
「20歳上ですよ」
はじめは何とも思わなかった職場での会話。
でも、このやりとりは事あるごとに繰り返されるようになりました。
それは結婚してからも続き…
「旦那さん何歳になった? もういい年齢でしょー?」
ある瞬間、分かったんです。
Kちゃんの年齢をまるでゴシップネタでも話すように扱われているのだと。
すごく嫌でした…でも何より嫌だったのは
「もう中年じゃなく初老ですよねー!笑」
その会話に調子を合わせてしまう自分の姿でした。
場の空気を壊したくないばっかりに思ってもいないことを口にして、年の差をネタに自虐的な話をする。そして、最終的には自己嫌悪に陥り、後悔するのがお決まりのパターンでした。
自分のためにも年の差を隠したくないと思っていましたが、その行動が自分の首を絞めてしまうなんて…。
そもそも夫婦のプライベートなことを他人に話す必要性はないんじゃないか?
そんな単純なことに改めて気づいたとき、今までの自分の行動のほうがよっぽど年の差を引き目に感じているように思えました。
それからはネガティブな発言は避けて、無闇に年齢を口にしないようになったのです。
40、50代と聞いて中肉中背のTHE オジサンを思い描く人、はたまた俳優さんのような魅力的な男性をイメージする人もいることでしょう。
年齢に対してどんな印象を持つかは人それぞれ。
だから、数字だけを伝えてしまうと勝手なイメージが一人歩きしてしまうのだと思います。
「他人がどう思おうが自由なんだから気にすることないじゃない」
Kちゃんはそう言いますが、私はなかなか…そこまで割り切れません。
愛する夫をネタにされればやっぱり悲しい気持ちになります。そのくせ、反論もできず、空気を読みすぎた対応をしてしまうので悪循環です。
そうならないためにも「何歳差なの?」への回答は慎重になりました。
今では「私達、仲良しなんで年の差なんて重要じゃないんです」と冗談混じりにバッサリと話題をすり替えています。
年の差夫婦に興味を持たれるのは仕方のないことなので、この先も「20歳差」と上手に付き合っていこうと思います!