過去を変えたい、過去に戻ってやり直したい──と思ったこと、誰でも一度や二度、ありますよね。
あの時あの選択をしていなかったら違う未来があったんじゃないか。
戻れないのは分かっていても、いまの状況が辛かったり苦しかったりすると「もしもあの時…」を考えてしまうものです。
実は色々あるタイムトラベル映画
言わずと知れた名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズをはじめ、時間を行き来する映画は数多く作られてきました。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のようにアトラクションを体験しているかのようなアドベンチャータイプ、タイムトラベルの方法はとても地味だけれど日常の大切さを教えてくれる感動タイプ『アバウト・タイム ~愛おしい時間について~』など、ひと言にタイムトラベル映画といっても様々。
そのなかで名作だなぁと強烈に記憶に残っている映画があります。タイムトラベルとサスペンスとラブストーリーが絶妙に組み合わさった『バタフライ・エフェクト』。
バタフライ・エフェクトって?
主演はアシュトン・カッチャー。16歳年上の女優デミ・ムーアと結婚、離婚を経て、現在は女優のミラ・クニスがパートナーです。
“デミの年下の夫”のイメージがありましたが、俳優としてはこの『バタフライ・エフェクト』の主演で大きく拓けたと言える、彼にとっての出世作。
タイトルの“バタフライ・エフェクト”とは、些細なことが様々な要因を引き起こし、大きな変化につながるという現象のこと。
ある場所で蝶が羽ばたくと地球の反対側で竜巻が起こる、というように、蝶の羽ばたきはとても小さいものですが、それが将来的に大きなものになる、大きな違いを生じるというカオス理論が物語に組み込まれています。
相手の幸せのみを願った時間旅行
この映画の軸にあるのは、アシュトン・カッチャー演じるエヴァンが、大切な女性ケイリー(エイミー・スマート)の運命を変えて、彼女の人生を救うために何度も過去に戻ることです。
でも、彼女を救ったかのように見えても、別の誰かが不幸になったり、もっと状況が悪くなったり、過去を変えてしまうことで未来が大きく変わっていく。
どう変わるのかが予測できないからこそ、見ている側もハラハラドキドキが止まらない。本当によくできたストーリーです。
幸せを願うからこその行動、選択、そして自分のためではなく彼女のためという点も女性には響くと思います。
タイムトラベル映画が記憶に残るワケ
そう考えると、タイムトラベルとラブストーリーって実はとても相性がいい。
ガイ・ピアース主演の『タイムマシン』も愛する女性の命を救うためにタイムマシンを作る話ですし、よりラブストーリー色の強いものとしては『ある日どこかで』や『ニューヨークの恋人』などもオススメです。
タイムトラベルを題材にした映画のいい所は、現実では味わえない旅を疑似体験させてくれること。
そして、今この瞬間を大切にしたいと思ったり、エイヤッと何かに挑戦する勇気をもらえたり、もちろん自分の過去を受け入れて生きていこうと背中を押してもらえたり──。
今回ピックアップした『バタフライ・エフェクト』からは、本当の愛のかたちを見せてもらいました。