カルテ67:私はいつでも 彼と一緒にいたくて
べったりしていたい。
これを言うと周りから
やり過ぎだと言われます。
私のスキンシップって
やり過ぎなの?
スキンシップといっても、家族に対するもの、恋人に対するもの、相手によってその度合いは変わってくるものです。今回のお悩みは、恋人に対するスキンシップのお悩み。自分自身はいつも相手に触れていたいと思っていても、相手はそうじゃないかもしれない? 感覚も感情も目に見えないからこそ、足りない?やり過ぎ?さじ加減が難しい……。
まずは、占い・心理テストクリエーター脇田尚揮先生による心理テストで「あなたのスキンシップ度」をチェック! 処方箋映画では、スキンシップについて深く考えさせられる映画をセレクトしました。
A:カシスオレンジB:カルーアミルク
C:モヒート
D:ピーチウーロン
あなたはどれを選びましたか? さっそく結果を見てみましょう。
この心理テストで分かること
「あなたのスキンシップ度」
深層心理において“バー”は、あなたが好きな相手と距離が縮まるシチュエーションを暗示しており、そこで注文するカクテルはあなたの身体的接触の傾向を意味します。そのため、どのカクテルを飲みたいかによって、あなたのスキンシップ度を探ることができるのです。
「カシスオレンジ」を選んだあなた……
スキンシップ度75%甘え上手なあなたは、好きな相手との距離感が非常に近いタイプ。いつも二人で行動することが多く、「もうヤダ~」と言いながらも彼の身体に触れることが多いでしょう。特に後ろからハグされるのが好きなので、受け身ではあるもののやや直接的なスキンシップが多いと言えます。ただ、周囲の視線をあまり気にしないので、気がつくと周りからはドン引きされている場合も。気にしないから良いんですけどね。
スキンシップ度75%のあなたに処方したいのは
『恋人はゴースト』。主人公のエリザベス(リース・ウィザースプーン)は、ある日交通事故で昏睡状態になってしまいます。彼女のアパートは貸し出されることになり、家具付きアパートを探していたデヴィッド(マーク・ラファロ)が住むことに。はい、タイトルから察しがつくと思いますが、幽霊として現れたエリザベスが、なぜ自分は幽霊になったのかをデヴィッドと探すなかで、お互い恋が芽生えていくファンタジー・ラブコメディ。触れることはできなくても心が通じていく、心のスキンシップを学べます!
「カルーアミルク」を選んだあなた……
スキンシップ度90%恋人とはいつも一緒にくっついていたいあなたは、人懐っこく付き合うといつもベッタリに。ちょっとしたことでも相手に触れたり、軽めのキスなら周囲に人がいようとお構いなし。傍から見ているとラブラブで暑苦しいと感じることも……。いつも手を繋いで歩いていたり、腕を組むことも多く仲良しに見えるでしょう。ただ、彼の気分によってはウザがられてしまうことも。TPOを意識するとベストです。
スキンシップ度90%のあなたに処方したいのは、ティム・バートン監督の
『シザーハンズ』です。両手がハサミの人造人間のエドワード(ジョニー・デップ)と、彼が恋する心優しい女性キム(ウィノナ・ライダー)のラブストーリー。作られてから30年以上が経ちますが、時代を問わず大切なメッセージが込められています。見た目ではなく心で恋をすることもメッセージのひとつですが、とにかくエドワードとキムの心が、純粋で、美しくて、優しさに満ちている。自分はどこまで相手を思いやる行動ができているかなと、見つめ直したくなるはずです。
「モヒート」を選んだあなた……
スキンシップ度20%おしとやかなあなたは、好きな相手に対しても周囲の目が気になるため、スキンシップに至るまでに少し時間がかかりそう。でも、恥じらうあなたを彼が気遣って、少しずつ心を解きほぐしてくれるように。一度恥じらいを捨てれば、気さくにボディタッチもできるようになるでしょう。いつの間にか相手のペースに乗せられて、あなたの方からも腕を組んだりすることもできるようになるはずです。
スキンシップ度20%のあなたに処方したいのは、異色のラブ・コメディ
『ウォーム・ボディーズ』。出会いとは不思議なもので、自分が1ミリも想像していなかった相手と恋に落ちてしまうこともあるわけで──。この映画の場合は、ゾンビ男子がニンゲン女子に恋してしまうという、現実的にはあり得ない設定ですが、「最悪の出会いをする」「恋路を阻むものがある」「恋の力で乗り越えていく」──恋愛映画に欠かせない要素が詰まっている、ザ・ラブストーリーなのです。ニコラス・ホルトの演じるゾンビ男子Rの無器用ながらも彼女を想う行動にときめきます!
「ピーチウーロン」を選んだあなた……
スキンシップ度45%精神的な繋がりを大切にするあなたは、シャイなため人前では全くと言っていいほどスキンシップをしないかも。付き合っているのに、「なんでそんなによそよそしいの?」と周囲から心配されることもしばしば。しかし、二人きりになると大変身。イチャイチャしたい気持ちになり、まさに“二人だけの世界”に入り込んでしまうでしょう。スイッチの切り替えが早いタイプだと言えます。
スキンシップ度45%のあなたに処方したいのは
『her/世界でひとつの彼女』。失恋から立ち直る方法は人によって異なりますが、新しい恋で上書きするのも選択肢のひとつです。妻との別れで傷心中のセオドア(ホアキン・フェニックス)を元気づけてくれたのは、最新のAI(人工知能)型OS・サマンサでした。彼女は、肉体を持たない、触れることのできない相手=AIですが、サマンサとの会話は誰よりも人間らしく、気づけば恋に落ちていたセオドア。人間とAIの恋の行方を描きつつ、触れ合うことについても問いかける、考えさせられる恋愛映画です。
どのカクテルを飲みたいかによって分かる「あなたのスキンシップ度」、みなさん結果はいかがでしたか。
今回のテーマはスキンシップでしたが、処方箋映画では、敢えて相手に“触れる”ことが難しい設定の作品をセレクトしました。『恋人はゴースト』『シザーハンズ』『ウォーム・ボディーズ』『her/世界でひとつの彼女』──恋する相手は、幽霊、人造人間、ゾンビ、AI、普通では考えられない相手ではありますが、好きだから触れたいと思う、触れられないからこそ触れたいと思う、とても純粋な恋の心情が描かれています。言葉にしないと伝わらないこともあれば、触れるだけで伝わることもある、ほんと人間の感情って不思議です。ちょっと突飛な設定ですが、いろいろなタイプの恋愛映画を観ることで見えてくる恋のカタチがある、気づけることがある。オススメの4本です。
映画セレクト・紹介文/新谷里映(映画コラムニスト)
心理テスト監修/脇田尚揮(占い・心理テストクリエーター)