断捨離という言葉は、沖正弘が提唱したヨーガの思想であり、
「物への執着から離れ、身軽で快適な人生を手に入れる」ことが本来の意味となります。
今では、部屋の片付けや物を捨てることに対して、断捨離という言葉を使うようになっていますが、本質は上記の通りで、考え方が大切なのです。
断:入ってくる不要な物を断つ
捨:不要な物を捨てる
離:物への執着から離れる
物質はいくら手に入れても、心の満足が得られることは永遠にありません。
まずは入ってくる不要なものを断つ意志、その次に、不要なものを捨てること、そして物への執着から離れ、本当の幸せとは何なのかを考えてみることが大事なのです。
それでは、実際に断捨離することでどんなメリットがあるのでしょうか?
1.無駄なものを買わなくなる
まずは、無駄なものを買わなくなることです。断捨離の断とは、前章で紹介した通り「入ってくる不要な物を断つ」ということ。日々、なんとなく物を買ってしまっている方も多いのでは?
例えば、
・家にいくつも似たようなバッグがあるのに「これ可愛い!」と思わず買ってしまう
・ついつい洋服を買ってしまい、クローゼットがいっぱいになってしまう
・使い道もないのに好きな芸能人のタオルやグッズなどを買ってしまう
こんな風に、ついつい物を買ってしまうことって誰しもありますよね。けれど、断捨離の精神を取り入れると、自分にとって本当に必要なものなのかしっかりと考えるようになり、思考から変わっていきます。それによって無駄に物を買わなくなるのです。
2.お金が貯まる
断捨離をするメリット2つ目は、お金が貯まること。物を必要以上に買わなくなることで、必然的にお金が貯まるようになります。
また、洋服がたくさんある方はクリーニング代が減ることで節約にもなるでしょう。断捨離をすると、いかに今まで無駄な出費がかかっていたかよくわかるようになりますよ。さらに、断捨離時に不要となった洋服やバッグを売ることで、臨時収入にもつながります。ただ捨てるのではなく、上手に活用してみてくださいね。
お金が貯まることで、自分にとって必要な自己投資や経験にお金をかけることも可能になり、心の豊かさも生まれるでしょう。
3.掃除がラクになる
メリット3つ目は、掃除がラクになることです。
掃除は、部屋に物が散乱していたり、物が多かったりするほど大変になります。どかすことが億劫で、掃除がめんどくさいと感じることはないでしょうか? 物が少なくなり床に物がなくなれば「掃除ってこんなにラクだったんだ!」と思えるようになるでしょう。
4.洋服の組み合わせに悩まなくなる
断捨離をするメリット4つ目は、洋服の組み合わせに悩まなくなることです。クローゼットを開くと大量の洋服が雪崩のように落ちてくるなんてことはありませんか?
洋服を持ちすぎていると、自分が何を持っているのかが把握できなくなります。その結果、毎日何を着ようか悩むことになったり、数が多すぎて組み合わせにも悩みやすくなります。そもそもの数が少なければ組み合わせが固定化されるので、朝の準備時間も短縮されますよ。
5.心に余裕ができる
断捨離をするメリット5つ目は、心に余裕ができることです。
「毎日自分の時間がない…忙しい…」と悩んでいる方こそ、断捨離がおすすめ。コーディネートに悩む時間が短くなったり、掃除をするのがラクになったりすると、今よりも1日に時間が生まれます。
また、断捨離は物だけに限りません。人間関係も含まれるのです。本当は連絡が億劫なのにLINEを返していたり、自分の居心地の悪い人間関係を無理して続けていたりしませんか?
こういった、本来のあなたが望んでいないのに無駄に時間を奪われているものを断つことで時間が増えます。そして嫌なことを断つことで解放され、心に余裕ができるのです。
6.運や気の流れが良くなる
最後のメリットは、運や気の流れが良くなることです。
風水では、使わないものを溜め込む=古い運気を溜め込む、という考えがあります。物にもエネルギーがあるため、不要な物を手放すことで古い気を手放し、新しいエネルギーを取り込むことができるようになるのです。
また上記でお伝えした通り、断捨離をすることで自分としっかり向き合えるようになり、心に余裕が生まれます。そうすると心が穏やかになり、人にやさしくすることができます。
その結果、明るく波動の高いエネルギーが循環するようになり、あなたの運気がアップするのです。
1.一気にやらずエリアごとに手を付ける断捨離を効率的に行うために、まずはエリアを決めて手をつけましょう。家中の荷物をすべて出して一気にやろうとすると、あまりの多さにやる気がなくなってしまう可能性があります。
「今日は、洗面所にしよう」、「明日はキッチンを片付けるぞ」といったように、エリアごとに分けて計画的に片付けていきましょう。
2.一旦すべて出してみる
エリアを決めたら、エリア内のものを一旦すべて出してみましょう。今日はクローゼットと決めたのであれば、まずはすべての洋服を床に出してみます。そして、持ち物の量を自分の目でしっかりと把握しましょう。
3.出したものをカテゴリ別に分ける
次に、出したものを「いるもの」「いらないもの」「決められないもの」の3つに分けていきます。いるかいらないかの2択だと悩んで時間が経ってしまうことがあるので、決められないものというカテゴリを作っておくのがポイントです。サクサクと仕分けていきましょう。
4.不要なものはすぐに処分する
「いらないもの」に仕分けたものはすぐに処分しましょう。このとき、売れるかもしれないと頭によぎって取っておきたくなるものもあると思います。
もちろんブランド物や人気の物であれば、リサイクルショップやアプリを使って売ることができますが、購入者が現れるまでずっと家に保管することになったら結局片付かなくなってしまいますよね。そういう場合は、いついつまでに売れなかったら捨てると期限を決めてみてくださいね。
5.保留したものを再度考える
「決められないもの」カテゴリに仕分けたものを、再度選別していきます。それでも決められないものは、期限を数ヶ月と決めて保留ボックスに入れて保管しましょう。
そして、数ヶ月経った時点でも保留ボックス内のものを使用していない場合は、この先も使う可能性が低いので手放しましょう。思いきって捨てる勇気も必要ですよ。
洋服は買ったときにときめいて買ったはずでも、時間が経つと飽きてしまって着る気がしないことや、着ているうちに劣化してしまうもの。まだ着るかもしれない…と迷ってしまうものは、一度着てみましょう。そのとき、また着たいとワクワクするものは取っておくのが良いでしょう。
反対に、着たときにワクワクしなかったり、今の自分には似合っていないと思ったら、この時点でキッパリ手放すのがおすすめです。洋服は年齢によって似合うものも変われば、好みも変わっていきます。今の自分の心がどう思うのか問いかけてみましょう。
バッグを手放せない理由として多いのが、値段が高かったということ。洋服は一流ブランドでなくても、バッグはハイブランドを買う方も多いですよね。過去の自分が頑張って買ったものは、たとえ今使っていないことを頭でわかっていても、その頃の気持ちが残っているので手放しにくいアイテムです。
しかし、今使っていないものに場所を取られることは、時間を奪われたり運気を下げることにつながります。また、当時高かったとしても今査定に出すとほとんど値段がつかないということも…今価値のないものをいつまでも取っておくことが自分にとって本当に大事なのか、一度考えてみると良いでしょう。
途中まで読んでその後読んでいない本、もう一度読みたいと思わない本は手放しましょう。
途中までしか読んでいない本は、そのうち続きを読もうと思っていても読まないまま時間が過ぎ去ってしまうことが多いです。興味がないものは、この先もずっと読むことがないため、思いきって処分しましょう。また、本の一部にお気に入りのフレーズや覚えておきたい内容があって…という方は、一部をスキャンしてデータとして残しておく方法もあります。これなら本自体は断捨離することができますよ。
捨てるのがもったいないという方は、古本屋やアプリを活用して、売却しましょう。新刊や人気本なら売れる可能性があります。
家電や家具の説明書、毎月の光熱費の請求書、役所からの書類など、いつの間にか溜まってしまうのが書類ですよね。書類を断捨離する際は、
とっておく書類、
期限付きでとっておく書類の2つに分けましょう。
【とっておく書類の例】
・契約書類
・年金関連
・保険関連
・クレジット関連
・思い出の手紙
など
【期限付きでとっておく書類】
・家電の保証書
・子供の学校書類
断捨離に該当するのは、後者の「期限付きでとっておく書類」。大概の電化製品の保証期間は1年程度です。そのため、定期的に見直し、保証期間が終了したら破棄する習慣を身につけましょう。
キッチンアイテムを手放す基準はこちら。
・1年使わなかったもの
・割り箸、お手拭きなど
・欠けている食器
・使い道が限定的な便利グッズ
【1年使わなかったもの】
好みのものってついつい増えてしまいますよね。例えば、食器やタッパーなど同じ使い道のものをいくつも持っていませんか?使いやすいものやお気に入りがあると、そればかり使ってしまうのではないでしょうか。この1年を思い出し、全く使わなかったな...と思うものがあれば、それは手放すべきでしょう。
【割り箸、お手拭きなど】
スーパーやコンビニでもらえる使い捨ての割り箸やお手拭き。こちらもいつの間にか溜まってしまいがちなアイテムです。断捨離の断である、「入ってくる不要な物を断つ」ことから意識してみましょう。
割り箸を作るための木は、無限に生えているわけではありません。木を植えて育つまでに一体どれだけの時間がかかるのか。そういったことを考えると、不必要にもらって捨てるということができなくなります。必要なときに必要な分だけいただき、この先も生きていく子どもたちのためにも限りある資源を大切にしたいですよね。
【欠けている食器】
欠けている食器をいつまでも使ってはいないでしょうか? 欠けた食器は、風水では「あなたに災いが起きないように身代わりになってくれた」と言われています。そのため、役割を終えたものは捨てましょう。
また、食器棚に隙間なくぎゅうぎゅうに食器を詰め込んでいると、良い気が流れなくなりお金回りが悪くなると言われているのです。実際に、お金持ちの方の家を見ると、シンプルでスッキリしていることが多いのです。反対にお金がない家庭というと、物に溢れて足の踏み場もない家が多いイメージがあるのではないでしょうか。
食器は、本当に出番のあるお気に入りのものを少しだけ持つようにするのがおすすめです。
【使い道が限定的な便利グッズ】
ジューサーやパン焼き器、たこ焼き器などといった専用グッズを、最後に使ったのはいつでしょうか。ほとんど使わないものを取っておくと、家に物が増える原因となります。ずいぶん使っていないな...と思うものは、今後いつ使うかわかりません。潔く手放すことで家がスッキリしますよ。
子供のいる家庭で悩むのがおもちゃの断捨離ではないでしょうか。おもちゃの断捨離のコツは、
大人の判断で勝手に捨てないことです。
もう使っていないし…と勝手に捨てたくなるかもしれませんが、おもちゃを手放すときは、子供と一緒に行いましょう。子供にとっては大切なものですし、一緒に断捨離をすることで「物の選び方」や「物の大切さ」を教えられる良い機会にもなります。
手放すときには物に感謝して「ありがとう」と言って手放すことも教えてあげましょう。
コレクションとして集めたオタクグッズは、手放せない方も多いでしょう。長年の思い出やアーティストに対する思い入れが強い分、使っているかどうかという判断では選べないのではないでしょうか。
断捨離の基本と同じですが、まずは家にあるオタクグッズを一度すべて出してみましょう。そして、改めて見たときに、本当に残したいかどうか考えてみましょう。手に入れたときはときめいたものでも、数年の月日が経てば気落ちも変わっていることが多いです。思い入れの強い、今でも大事に思えるグッズだけを厳選してとっておき、そうでないものは手放しましょう。
断捨離したあとは、お家をすっきりときれいに収納していきましょう。今回は、収納上手な方をお二人紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
初めに紹介するのはhachi homeさんです。ボックスを統一しておしゃれに収納する方法や、すっきりしたシンデレラフィットの収納は圧巻です。
収納アイテムにもこだわりたい!という方におすすめです。
お次に紹介するのは、ほしのこCHさん。100均アイテムを使ってデッドスペースをうまく活用しています。
収納アイテムに余計なお金をかけたくない!という方や、一人ぐらしで収納スペースがあまりない方は、こちらをぜひ参考にしてみましょう。
いかがでしたか? 断捨離とは、物を捨てることではなく「物への執着から離れ、身軽で快適な人生を手に入れること」だと、わかっていただけたのではないでしょうか。
この機会に物や人間関係などを見直し、あなたの人生がもっと心地よいものになることを願っています。