「いい人(男)いないかなぁ……」独身で恋人なしの女性同士の会話で必ず出てくるセリフですが、これはもう口癖のようなものです。
男性にはこうあってほしいとか、こんなことをしてほしいとか、要望は湧き水のようにとめどなく出てきますが、実は“いい人”ってすごく漠然としていて、自分にとっての“いい人”像をとっさに聞かれると答えられない人もいるのではないでしょうか。
自分にとっての“いい人”はどんな人?
ただ、さすがに四十路にもなると「いい人、いないかなぁ……」とは言わなくなります。そもそも多くの人は結婚しているので口にする必要がないですし、独身組にとっては「いい人」はもう残っていないという諦めもあったりするので。
でも、聞かれることは多い。「いい人、いないの?」と。
つい最近も聞かれたので、“いい人=いい男”ってどういう人だろう……と、これまで見てきた恋愛映画に登場した男性キャラクターを思い出してみました。それは──
20年前の名作映画にヒントがあった
『ノッティングヒルの恋人』でヒュー・グラントが演じていたウィリアム。
もちろん、ほかにも魅力的なキャラクターはたくさんいますが、ごく普通の男性という括りで考えたときに、ウィリアムが最初に思い浮かびました。
約20年前の映画ですが、ラブストーリーの名作として有名なので見ている人も多いと思います。
ロンドンのノッティング・ヒルを舞台に、書店を営む平凡な男性ウィリアム・タッカーとハリウッド女優のアナ・スコットの恋愛が描かれます。
女優も惚れる“いい男”の条件とは?
大女優との恋愛は非日常ではありますが、映画を改めて見て感じたのは、女優も好きになってしまう「いい人」なんですよ、ウィリアムって。
ウィリアムのどこがそんなに素敵なのか──
・言わないでねと言われたら公言しない
→ 約束を守る、誠実
・遠慮しながらも誘うときは誘う
→ ほどよく積極的
・相手の立場になって考える&行動できる
→ 思いやりがある
・好きな人の悪口を言う人に立ち向かえる
→ 勇敢、頼れる
・振り回しても大概のことは受け止めてくれる
→ 寛大、優しい
互いに愛し合える人と出会うのは奇跡
ウィリアムは、やっぱり中身が素敵だったということです。
ヒュー・グラントが演じているので見た目の格好良さだって関係あるでしょ? と思いたくもなりますが、相手がハリウッド女優という設定によって、上手い具合に格好良さは条件から外されているんですよね。
「互いに愛し合える相手を見つけるのは、奇跡に近いことだ」
これはウィリアムのセリフです。彼は心からそう思っているからこそ、この機会を逃してしまったらもうチャンスはないかもしれない……という気持ちで行動に出る、そんな一生懸命なところにも惹かれます。
この映画が作られた頃はまだ携帯電話が普及していなかった時代です。ウィリアムとアナの場合は、ロンドンとアメリカという距離もありましたが、個人と個人が24時間いつでもどこにいても連絡のとれる環境ではなかったからこそ、この気持ちを“今”伝えなくてはならない──と気持ちが盛り上がった。
恋愛にはほどよい距離が必要なのかもしれませんね。
自分にとっての「いい人」が思い当たらないときは、ウィリアムの人柄を参考にしてみてはいかがでしょうか。