好きな人に自分を知ってほしい、分かってほしいと思っても、相手を好きになればなるほど「この人は本当の自分を知ったらどう思うんだろう、呆れたり嫌われたりしないだろうか……」と不安になります。
それは年齢を重ねても感じることで。長い期間彼氏がいない、ひとりで自由に生きてきた女性ほど強く感じるのではないかと思うのです。
そんなふうに恋愛迷子になった時に、これを読んだら私自身が分かる、理解してもらえる、魔法の“自分取扱説明書”があったらいいなぁと考えることもあります。
自分を知るために見たくなる映画
さすがに自分取扱説明書を作ったことはないですが、私はこういう人間ですと説明書を作って渡してみるのも意外と効果があるのかも……(機会を探してやってみようと思います、笑)。
相手に自分を知ってもらうということは相手を知るということでもあって、簡単に言ってしまえば、その人に興味を持つことがきっかけです。
周りの人に興味を持っているかな、周りが見えなくなっていないかな……という時に見る映画のなかに『幸せのレシピ』があります。
完璧主義な女性は扱いにくい?
『幸せのレシピ』は、キャサリン・ゼタ=ジョーンズとアーロン・エッカートが共演の大人のラブロマンスです。
主人公のケイトはマンハッタンのレストランで料理長をつとめる腕のいいシェフ。料理ひと筋で完璧主義。仕事はできるけれど、周りにとってはちょっと扱いにくい女性と言えます。
彼女が変わるきっかけとなるのは、最愛の妹の突然の死、そして母を亡くした姪のゾーイを引き取ることでした。
ゾーイと生きることで、ケイトのなかで少しずつ変化が生まれる。これが正解だと思っていた料理に対する考え方も変わっていきます。
自分とは正反対の相手と恋に落ちる?
もうひとり、ケイトに変化をもたらす存在がニックです。新しく副料理長として厨房にやって来たニックはケイトとは正反対の性格で、最初は衝突してばかり。というよりも、ニックは歩み寄ろうとするのにケイトが壁を作っていると言うのが正しい見方かもしれません。
もっと周りとコミュニケーションを取って上手くやればいいのに……と思いつつ、そうなってしまうケイトの気持ちも分からなくはない。
男性に負けてられない!という気持ちで仕事に打ち込んできた女性は、ケイトに深く共感すると思います。
ルールを壊すことで周りが見えてくる
ケイトはいろいろなルールを決めて生きています。それはひとりで生きていくために必要なルール。
そのルールを壊してしまえばもっと楽に生きられるのに、一度作ってしまったルールを壊すことがとても怖くなっている。
そんなケイトがニックやゾーイと出会うことで、少しずつルールを壊し、壊すことで周りが見えるようになっていきます。
ロマンスのなかに女性の生き方のヒントがしっかりと描かれている。だから自分自身が迷ったときに、気づきがほしくてこの映画を見たくなるのかもしれません。
人生のレシピは自分で
「どう生きればいいのかは、君が一番よく知っている。
君が自分で作ったレシピがベストなんだよ」
これはケイトのセラピストの言葉です。人は悩んだり迷ったりすると、自分以外の誰かの力を借りて解決しようとする。それは必要なこと。
でも、最終的には自分で人生のレシピを作らなくてはならないことに気づかせてくれるセリフなので、心に留めています。
また、この映画を見ると必ずパンケーキが食べたくなります。charmmyのグルメコラム「たっちゃんずパンケーキ部」を参考に、パンケーキを食べながら自分取扱説明書を考えてみようと思います!