その映画は──『美人が婚活してみたら』。
ヒロインのタカコ(黒川芽以)は、男性はもちろん女性から見ても“美人”だなーと思う素敵女子で、ウェブデザイナーというやり甲斐のある仕事に就いています。
しかし! 恋愛運というか男運がサイアクで、付き合い出してしばらくしてから、実は相手が結婚していたことが発覚! しかも一度ならず三度連続!! そして気づけば32歳……。そりゃ「死にたい」ってつぶやきたくもなります。
ひと昔前は、30過ぎて独身だと崖っぷちと言われていました。最近は30歳前後で独身なんて当たり前の時代だって思っていましたが、ちょっと違って……。時代が変わっても、30歳の壁は変わらずあるんだなぁと思ったわけです。
どんなにテクノロジーが進化しても女性の体は進化しなくて。恋愛→結婚→出産、女性には体のリミットがあるからこそ、どの時代であっても一度は30歳前後で考えるのではないでしょうか。どんな選択をするのか、どんな女の人生を歩きたいのかを考える。それは必要な時間です。
タカコの親友ケイコ(臼田あさ美)は結婚していて、“結婚してる組”にだって悩みはあるんだよーっていう話も描かれますが、今回は独身目線ということでタカコの話に戻します!(※だから既婚の女友だちと観ても面白いはず!)
で、どんな物語かと言うと──タカコのように、恋愛がうまくいかなかったり、本当に結婚したいのかどうか自分のことなのに自分がどうしたいのか分からなくなっているアラサーが「婚活してみよう!」と前に進もうとするお話です。
婚活サイトに登録して、いざ婚活スタート! タカコは2人の男性と出会い、デートを重ねながら悩むことになります。
・お人好しのホイップ系婚活男子、園木(中村倫也)
・女たらしのバツイチ歯医者さん、矢田部(田中圭)
中村倫也も田中圭もどっちもステキー! 自分だったらどんな選択をするだろうって、この映画を観る女性はきっとタカコに自分を重ね合わせるんじゃないかなと思います。
悩んで、考えて、悶々として、そしてたどり着いたタカコの答えとは……。
100人いれば100通りの恋愛があって、何が正解なのかなんて分からないものです。
タカコの選択にしても「わかる!」と共感する人もいれば、批判的な意見だってきっとあるはず。でも、自分がどうしたいのかに気づいたタカコのことはやっぱり応援したくて、応援することで自分も前に進めそうな気がする──。何がしたいのか見つけたタカコと彼女の決断に、私は大いに共感しました!
誰かを好きになるって、すごく奇跡みたいなことなんだなって、今さらながら気づかされた映画でもありました。
『美人が婚活してみたら』
3月23日(土)公開
監督 大九明子
出演 黒川芽以、臼田あさ美、中村倫也、田中圭 ほか
公式サイト http://bijikon.official-movie.com
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