スタイリッシュなカフェと老舗の喫茶店が違和感なく共存する町、高円寺。その中でも、独自の世界観で人々を惹きつけ続けるお店のひとつが<エセルの中庭>。
“私語厳禁、ひとりで読書を楽しむための喫茶室”として、今やこのエリアを代表する名店「アール座読書館」の姉妹店です。
<エセルの中庭>があるのは、そのアール座読書館のすぐ上。
細い階段を上った先には、まるでおとぎ話の世界に飛び込んだかのような、不思議な空間が待っています。
足を踏み入れると、ビルの3階とは思えないほど、緑で溢れる店内。水槽からは水が流れる音が聞こえ、中には魚たちが泳いでいます。
そうかと思えば、同じ空間に所狭しと飾られているのはアンティーク家具や彫刻。見上げた天井には、星空の中に浮かぶ、煌びやかなシャンデリアも。
惹き込まれるような、その幻想的な世界観のイメージは「悩める少女・エセルが、心の中に作り上げた記憶と幻影の世界」とのこと。耳をすますと聞こえる童話の朗読が、不思議な物語の中へいざないます。
アール座読書館とは異なり、こちらはおしゃべりOK。
このファンタジーな空間を目指して、連日たくさんのお客さんが訪れます。
それぞれの席が半個室のようになっているので、気兼ねなく過ごせるのも嬉しい♪
席によって雰囲気も、そこから見える景色も少しずつ違い、それぞれ違った物語の世界が味わえます。
別のページに広がる景色を見たくて何度でも訪れたくなりますよ。
ドリンクメニューには、コーヒーやストレートティーはもちろん、フレーバーティーが種類豊富に揃います。
甘いマロンの香りに思わずうっとりする「スイート・マロン」、爽やかな柑橘が香る「レディ・グレイ」のような特徴あるものまで、さまざまです。ひとつひとつのメニューに添えられた物語の一節を読むのも楽しい♪
ほかにも「毒林檎の紅茶」といった、物語にちなんだユニークなものも。鮮やかな赤い色をしたお茶で、ほのかに林檎が香ります。気になる方は、ぜひオーダーしてみてくださいね。
フードメニューは、カトルカール(パウンドケーキ)など、お茶請けにピッタリなお菓子が数種類。
この日は、スコーンとクッキーの盛り合わせをいただきました。
カップやポットにも、しっかりと世界観が表れていて、嬉しくなります。
日が暮れてくると照明が落とされ、さらに幻想的な空間に。
昼間とはまた違った雰囲気を楽しめます。
一歩足を踏み入れれば、日常を忘れてしまう不思議な世界。
至福の夢の時間に浸れますよ。