今回は西洋占星術オタクの占い師・ハマグリホタテ先生に、西洋占星術における逆行について詳しく解説していただきました。惑星ごとの逆行期間のおすすめの過ごし方も提案いただいているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
【逆行期間の過ごし方は?】西洋占星術における逆行を惑星別に徹底解説!2026年の逆行スケジュールも
作成: 2025.12.25 08:00
ハマグリホタテ
占い師
目次
西洋占星術においての逆行とは?
夜空の惑星が、一時的に後ろ向きに動いているように見える現象を「逆行」と呼びます。実際には惑星が逆走しているわけではなく、地球との公転速度の違いによって生じる“見かけ上の動き”です。
現代の雑誌やコラムでは「惑星が逆行している間はその力が弱まり、停滞やトラブルが起こりやすい」と紹介されることも多いでしょう。しかし、古典的な占星術では、逆行とは“惑星の力が外から内へと向かう時期”とも言われています。
――順行が外的な成長の時間だとすれば、逆行は内的な進化の時間。――
順行中の惑星は、意識的でストレートな外交的アプローチを取るため、進展を感じやすくなります。一方で逆行中は、アプローチが少しユニークになったり、意識が内側へと向かいやすくなる時期。ときに、今世では難題と思えるような“魂レベルでの学び”に向き合うこともあるでしょう。
そのため、物事が進みにくく感じることもありますが、実際には順行期には得られないような深い理解や再調整、成熟が進むチャンスでもあるのです。
今回は、そんな逆行の時期を前向きに活かすために、惑星別に逆行期間のおすすめの過ごし方を、私なりの視点でご紹介していきたいと思います。
個人天体
まず、西洋占星術では、天体を個人天体/社会天体/世代天体の3つに分けて考えています。
その中で個人天体は、個人的な性格や価値観、行動パターンなど、その人の内面や個性を表す特徴があります。個人天体としてあげられる惑星は、太陽、月、水星、金星、火星の5つですが、太陽と月に関しては逆行は起こりません。
L水星の逆行
水星は「思考・言葉・情報」を司る惑星です。
順行中は、情報が活発に行き交い、伝達や交渉、コミュニケーションがスムーズに進みやすい時期。しかし逆行中は、その流れが内側へと向かい、内的なコミュニケーションに適した思考モードへ切り替わります。
この時期は、周囲とのやり取りや予定に行き違いが生じやすく、物事が停滞して感じられるかもしれません。しかしそれは、言葉や思考をいったん整理し直すための自然な流れ。外へ発信するよりも、確認・修正・再検討に時間をかけることで、伝え方の質が上がっていくでしょう。
【逆行期間中のおすすめの過ごし方】
・話すよりも「聞く」姿勢を意識する
・契約、書類、メールの内容を丁寧に再確認する
・新しいことよりも「整理・見直し・再編集」に集中する
L金星の逆行
金星は「愛・価値観・美」を司る惑星です。
順行中は、外の世界でときめきを感じたり、人やものとの関わりを通して心の豊かさを実感しやすい時期。しかし逆行中は、そのベクトルが内側へと反転し「自分が何を心から美しいと思い、何に価値を感じるのか」を見直すことへ力が注がれます。
この期間は、新しい恋や刺激を求めるよりも、自分を丁寧に扱い、自己肯定感を育てる行動が効果的です。過去の恋愛を振り返る中で、愛し方・愛され方の成熟が促されることもあるでしょう。復縁の可能性がある場合も、“以前と同じ関係に戻る”のではなく、成長した自分として再び向き合うことが大切になってきます。
【逆行期間中のおすすめの過ごし方】
・無理に新しい恋を始めない
・内面磨き、セルフケアを大切にする
・過去の恋愛観を整理し、愛と美の価値観を再定義する
L火星の逆行
火星は「行動・意志・欲求」を司る惑星です。
順行中は外向きのエネルギーが強く、挑戦・競争・行動力として発揮されますが、逆行中はそのベクトルが内側へと反転します。
そのため、普段なら勢いで進められることに迷いや停滞を感じることも。しかしそれは「何のために動くのか」「どこへ向かいたいのか」を再確認する大切な時間。焦って動くよりも、モチベーションの根源を見直すことが、逆行期を建設的に使う最大のポイントです。
【逆行期間中のおすすめの過ごし方】
・行動よりも戦略を練る、準備する
・トレーニング、リハビリ、再調整を行う
・衝動的な言動や対立は控える
社会天体
社会天体としてあげられる惑星は、木星と土星の2つ。個人が社会とどのように関わっていくかや、人生における成長課題を表す特徴があります。
L木星の逆行
木星は「理想・成長・信念」を司る惑星です。
順行中は、外の世界にチャンスや可能性が広がります。褒められたり、頼られたりして背中を押される経験や、経験者から学ぶチャンスも多く、学び、挑戦、発展のエネルギーが活発になります。自分を高めることに夢中になったり、夢中になれるものを見つけたいという衝動に駆られることもあるでしょう。目の前の出来事から多くの学びを得やすく、計画的というよりも、体感的、直感的、実践的に成長していく流れを経験していきます。
一方で逆行中は、そのベクトルが内側へ向かいます。一旦立ち止まり、改めて「何を信じて、どのように成長したいのか」を見つめ直すようになります。またこの時期は、成長の過程で見落としてきた側面と向き合うタイミングでもあります。
【逆行期間中のおすすめの過ごし方】
・信念や目標を見直し、自身の原点を思い出す
・「貢献とは何か」を改めて考える(やってあげるよりも、共に成長する姿勢が大切に)
・学び直し、再研究、再企画を行う
・「広げる」よりも「深める」意識へ
L土星の逆行
土星は「責任・制限・構造」を司る惑星です。
順行中は、社会的な役割や責任を果たすために努力が求められます。プレッシャーや課題を通じて、自分の限界を知り、現実的な成果や安定を築いていく時期。厳しさの中にも「努力が形になる」確かな手応えを感じやすい流れです。
一方で逆行中は、そのエネルギーが内側へと反転します。目標や努力の方向性を、理想ではなく“現実”と照らし合わせながら再調整していく流れへ。自分の限界を正しく理解し、必要に応じて負担を軽くしたり、計画そのものを立て直すことが求められるでしょう。
【逆行期間中のおすすめの過ごし方】
・責任や役割を果たした先に得られる「現実的なご褒美」を明確に知る
・現実的な目標、計画を再調整する
・生活や仕事の土台を整える
世代天体
世代天体としてあげられる惑星は、天王星、海王星、冥王星の3つ。
世代天体は、社会全体の流れや集合意識、時代のムードを形づくる惑星たちです。一つの星座に長期間滞在するため、「個人」よりも「世代単位」での変化を示し、時代が“何に注力しているのか”を象徴する存在でもあります。こうしたエネルギーは、個人の無意識にも影響し、生活習慣、思考、価値観、職業選択などに長期的に作用していきます。
ただし、世代天体の逆行が私たち個人に直接的な変化をもたらすかというと、必ずしもそうではないと考えています。ですが、その逆行期間をどのように捉え、どう過ごすかについて、私なりの視点から提案してみたいと思います。
L天王星の逆行
天王星は「改革・変化・効率化」を司る惑星です。
社会の中にある“古くなった仕組み”や“非合理なルール”を見直し、より現実的で健全な形へと再構築していく力を持ちます。順行中は、社会全体のシステムや価値観に刷新の動きが生まれ、新しい技術や考え方が急速に浸透していくタイミング。そうした変化は、個人にも“生き方や働き方の見直し”として影響していきます。
一方で逆行中は、そのエネルギーが内側へと反転します。外の動きに流されて“無計画な変化”になっていないかを見直す時期。何かを変える前に「本当にそれは必要な変化なのか?」「手放すべきものと、守るべきものを取り違えていないか?」を確認するプロセスが行われます。
【逆行期間中のおすすめの過ごし方】
・効率化しないことで喜びを感じられるものは残す
・古い習慣の中で、まだ使えるもの、活かせるものを選び取る
・SNSやニュースなど、社会の情報から少し距離を取る
L海王星の逆行
海王星は「イマジネーション・陶酔・溶解」を司る惑星です。
全ての構造や境界を溶かし「現実とは何か」「私とは何か」という根源的な問いを静かに投げかけます。社会全体では、芸術、精神性、共感、メディアなど、“形のない価値”を通じてブームやムードを生み出していきます。
順行中は、理想や夢、直感が拡張し、現実を超えたビジョンや共感のネットワークが広がる時期。誰かや何かと“ひとつになる”感覚を体験しやすいタイミングです。
一方で逆行中は、そのエネルギーが内側へと反転します。「自分の見ている現実は、本当に“真実”なのか?」と幻影と現実の境界があいまいになる中で、他者の理想、幻想、欲望を自分のものと混同していないかを確認することが大切です。“真実”を見抜く視点を取り戻す時間でもあります。
【逆行期間中のおすすめの過ごし方】
・静かな時間を持ち、思考より感覚に耳を澄ませる
・理想や夢を「現実の行動」に落とし込んでみる
・夢のような話から一旦距離を置き、冷静さを取り戻す
L冥王星の逆行
冥王星は「破壊と再生」を司る惑星です。
社会の根底にある仕組みを徹底的に作り変え、不必要なものを焼き尽くし、新しいものを誕生させる力を持ちます。その影響はゆっくりと、しかし確実に個人の深層にも及んでいきます。
順行中は、社会的な変化や進化が表面化しやすく、これまで当然とされてきた常識や制度が崩れていくこともあります。変化の波に不安や恐れを感じることもあるでしょう。けれどそれは、時代が次の段階へと移行しているサインなのです。
一方で逆行中は、そのエネルギーがさらに深層へと沈み込みます。見ないふりをしてきたもの、依存していたもの、「これが絶対」と信じ込んできた価値観が静かに崩れていく時期。それは、自分の意志で選んでいたと思っていたことが、実は“社会の構造がそうさせていた”と気づく瞬間でもあります。ここでの手放しは痛みを伴いますが、同時に“真の再生”が始まる合図でもあります。
【逆行期間中のおすすめの過ごし方】
・大きな流れに抗わず、変化を「宇宙のリズム」として受け入れる
・壊れていくものを悲観せずに「新しい秩序が生まれる過程」と捉える
・自分もまた、再生のサイクルの一部であると信じて委ねる
2026年の惑星逆行スケジュール
水星(Mercury)年3回逆行
・2026年2月26日〜3月21日
・2026年6月20日〜7月24日
・2026年10月24日〜11月14日
金星(Venus)約1年半に1度逆行
・2026年10月3日〜11月14日
火星(Mars)約2年に1度逆行
・2026年は逆行なし
木星(Jupiter)年1回逆行
・2025年11月12日〜2026年3月11日
・2026年12月12日〜2027年4月13日
土星(Saturn)年1回逆行
・2026年7月26日〜12月11日
天王星(Uranus)年1回逆行
・2025年9月6日〜2026年2月4日
・2026年9月11日〜2027年2月8日
海王星(Neptune)年1回逆行
・2026年7月7日〜12月13日
冥王星(Pluto)年1回逆行
・2026年5月6日〜10月16日
結びに
長い旅路のように、ここまで各惑星の逆行と、その過ごし方についてお伝えしてきました。
今回の内容は、私がこれまで学んできたことや、星の動きを観察する中で実際に体感してきたことを元にまとめたものです。ご紹介した過ごし方のアイデアは、私や誰かが想像したものの一部にすぎません。
ですので、「こんなふうに星が動くとき、自分ならどう過ごしてみようかな?」と、あなた自身の中でも想像しながら読んでいただけたら嬉しく思います。
この文章が、みなさんの毎日にほんの少しでも、“星と自分のリズムを感じるきっかけ”になれば幸いです。
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ハマグリホタテ
占い師
12星座を知り尽くす西洋占星術オタクの人気占い師。お悩みに合わせて西洋占星術・タロット・ルノルマンカードを使って丁寧に読み解き、時期読みや才能分析であなたの本質と魅力を輝かせます。
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