好きな人にふり向いてほしい。恋をしたら誰だってそう思う。
でも、好きになった方が負けなんて言葉もあるように恋愛のパワーバランスは最初から相手と同じなんてことはなくて、その人をふり向かせるために頑張らなくちゃならない。
どう頑張るのか──共通の話題で話せるように、相手が興味あることに自分も興味を持つことから始めるのが一般的だろう。
今まで聴いたことのない音楽を聴いたり、今まで知らなかった本を読んだり映画を見たり、そうやってその人のことを少しずつ知っていく。
ふり向いてもらうために、選ばれる女になるために頑張っている片想いの期間が、実は一番女性が輝く瞬間だとも思う。
「何かいいことあった?」とか「最近、肌の調子いいんじゃない?」とか、そんなことを言われるのって、だいたいそういう時だ。
相手にふり向いてもらって付き合いが始まったら輝けないの? ということではなく、めでたく恋人としてスタートしたとき、相手への合わせ方を間違ってしまうと、自分が相手を想うばかりのツライ恋になってしまうこともあるから……。
好きだといろんなことが見えなくなって、知らず知らずのうちに相手に合わせる生活を送ってしまう。
そうならないためには、やっぱり“自分らしく”あることが大事。
それがとてもよく描かれている映画がある。
リース・ウィザースプーン主演の『キューティ・ブロンド』。元気がないときや、恋愛や仕事で悩んだときに見ると「自分らしくていいんだ!」と前向きになれる映画で気に入っている。
この映画の主人公エルの場合、彼女はもともと自分らしさを持っているのだが、付き合っていたワーナーという青年に「議員の妻はジャッキーだ。モンローはマズいよ」と、ブロンドだからという理由でフラれてしまう。
それでもエルは、ふさわしい女になったらもう一度ふり向いてくれるかもしれないと、彼と同じハーバード大学のロースクールに入学。そしてワーナーを超える法律家として成功していく、というサクセスストーリー。
彼女がハーバードを目指したきっかけは彼を追いかけてのことだが、決して自分を曲げなかったことで、結果的には仕事も恋愛も成功を収める。
エルのその真っ直ぐさ、自分らしく生きる姿に惚れる別の男性がいたというわけだ。
ただ、その“自分らしさ”が何であるのかが分からなくなることもあって、自分らしさって何なんだって問いも生まれてきてしまう…。
でも、それを“考える”ことに意味がある──と、エルから教えてもらった。
頑張るパワーが欲しいときは『キューティ・ブロンド』をぜひ。