出社時は始業の1時間以上前に起きるけれど、リモートワークは通勤の時間がないので、本当にギリギリまで寝ている。洗顔・歯磨きをしながら、PCを起動すれば準備完了。遠隔会議が始まるまでに着替えたり、メイクしたり、ゆっくり身支度を整える。
時間になると、「勤務開始します」というメッセージがグループチャットで飛び交う。たまにまだ寝てるっぽい人がいる。でも誰もあんまり気にしてない。
小さい子どもは目が離せないし、小学校低学年くらいまでは、構って攻撃と戦いながら仕事をすることになる。終業後に日報を書きながら、普段からは考えられないほどタスクを消化できていないことに愕然とする。
子どもに話しかけられると、仕事モードの口調のまま返事をしてしまって、怖がられる。
外に出ず人目がないとなると、なかなか仕事モードのスイッチが入らない。快適な家の中は誘惑が多く、テレビを見てしまったり、ネットサーフィンをしてしまったりして目標の業務量を終わらせられないまま、日が暮れる。
そして終業後にPCを閉じても、仕事とプライベートの明確な切り替えがないので中途半端な気分で夜になる。リモートワークはメリットも多いけど、ずっとはできないなと思う。
基本的には出社するものの、場合によってリモートワークというスタイルだと、仕事をするための環境が家の中で整っていないので、みんなでドタバタ。社用PCや独自のシステムを自宅で使用する方法もわからず、大混乱が起きる。
作業にどうしても必要なサブモニターは持って帰れないので、代わりにテレビとPCをつないでみたら、画面がデカすぎてものすごく見づらい。
自宅のWi-Fiがめちゃくちゃ不安定な人が、チームに一人はいる。
女性の場合。ビデオ会議で同僚と顔を合わせなければならないとき、その1、2時間のためにきちんとメイクをして、オフィスカジュアルの格好をするべきか、ものすごく悩む。
実際、フルメイクで参加する女性は少ない(業界による)。マスクをつけるか、または、PCのカメラをオフにして声だけにしている。ビデオ会議の画面で、口から下だけ隠すスタンプとか、「盛れる」フィルターとかの機能がつかないかな、と思う。
ビデオ会議では、自分の後ろに部屋の中のものが映っちゃう、ということを忘れがち。少しファンシーなカーテンだとか、ぬいぐるみくらいなら見られてもいいけど、いくらなんでも生活感がありすぎることに気づいて、慌てて片付けたりごまかしたりする。あるいは、わざわざ背景が「なにもないただの壁」になるように、会議中は座る位置を調整する。
最近のビデオ会議用のソフトは、背景を好きに変えられるらしい。いつも無機質なイメージだった同僚がしっかりと派手な背景にしていて、なにを必死に隠してるのか、逆に気になる。
ビデオ会議中、独身の同僚の後ろにチラチラ人影が見えたり、他の人の身体の一部や同僚が持ちそうもないものが映っていたりする。そしてそれについて、同僚自身が言及することはないし、みんなも突っ込まないようにしている。だからといって別になにもないけど、これも新手の匂わせかなとか思う。
ビデオ会議中だということをうっかり忘れて、パートナーのことを「○○ちゃん」や「○○ぴ」という恥ずかしいあだ名で呼んでしまったり、逆に自分が呼ばれたりする。もちろん、それはしっかりマイクに拾われている。そして次の出社時には部署中にバレている。
会議中、発言が被ってしまわないかどうか気にするあまり黙り込んで、空気になる人がいる。
出社しているときは同僚とランチに行くのが楽しみで、人気のレストランやビュッフェで日々の彩りを得ているけど、リモートワーク中は家にあるもので済ませる。朝から外に出て働いていると、なにかとお金を使っていたのだな、と気づく。
逆に、普段は自分のデスクでコンビニメシ、ジャンクフードを食べながら仕事をしていて、あまりきちんと休憩も取らないけど、リモートワーク中は家族がいるので自炊をする。結果的に栄養バランスの整った食事をすることになり、ちょっと健康になる。
終業後、「退勤します」という連絡をするグループチャットに一人がペットの写真を載せて「おつかれさまです」と言ったことで、気がついたらうちの子可愛い自慢が始まる。ごはんをあげたり、散歩に行ったりするタイミングがちょうどいいので、そこで仕事を切り上げている人も多い。ペットを飼っていない人も癒される。
愛犬が仕事用スマホやタブレットに触れると、とんでもない速度で画面がスライド。肉球の反応が良すぎる。
「あるある」いかがでしたか?物理的には距離が離れるけれど、この働き方がきっかけで、同僚の新たな一面を知ったということもあるようです。意外と人柄が見えるのも、リモートワークならでは。向き不向きもありますが、可能ならばたまに気分を変えて、オフィス外で働くことを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。