charmmy TOP恋愛/結婚【浅田さん】人生は終わらない文化祭だと思う 100年残る文章を

【浅田さん】人生は終わらない文化祭だと思う 100年残る文章を

更新 : 2023.10.20 11:14 / 作成 : 2020.12.13 12:00
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主にX(旧Twitter)で「オンライン恋愛神社」と呼ばれるアカウントを知っていますか?名前は浅田さん@令和の魔法使い(@ASD_ELEGANT)といい、運営者は人気コラムニストの浅田悠介さん。アイコンはマジシャンです。つまり神社なのか、魔法使いなのか、マジシャンなのか、コラムニストなのか?charmmy編集部は、いくつもの顔を持ち、悩める女性たちに熱く支持される「浅田さん」の正体に迫りました。

▼マジシャンから恋愛コラムニストになって思うこと

編集部員
──前回のインタビューでは、マジシャンから恋愛コラムニスト(オンライン恋愛神社)になった経緯についてうかがいました。その続きになりますが、浅田さんは”文章を書くことが得意”という前提があり、”なにか魔法っぽいことができないか?と考えていたタイミング”で、“メディアから声をかけられて恋愛コラムを書くことになった”と。お人柄だと思いますが、出会いにも恵まれたのだなという印象があります。

浅田さん
「そうですね。世界的に有名で、MENSA会員でもあるマジシャンの知人に“どうして人生そんなにうまくいくんですか?”と聞いたことがあるんです。その答えが印象的だったんですよ。“世の中には流れというものがあると思う。流れに逆らうのは大変だよね。押し戻されてしまう。どうせ頑張るんだったら、下流に向かって泳げばいい。流れを味方につけることなんだよ。遠くまで行けるし、速く進めるから”と」

「世の中には“流れ”というものがあって、それに逆らうのではなく乗っかる方が、どこに行けるかはわからないけど、少なくとも遠くまで速く行けますよね。なぜマジシャンから恋愛コラムニストになったのかとよく聞かれますが、僕にもそういう流れがあったからそちらに泳いだ、というのもひとつの真実なんだと思います。泳いでたら辿り着いた場所が居心地良くて、おまけに、みなさんに喜んでもらえる場所だったわけです」

編集部員
──なるほど。なんだか、あらゆる場面で活用できそうな考え方ですね。

浅田さん
「これを読んでくださっている方の前にも、流れというのはあると思うんですよ。なにがわたしにとっての流れだろう、と考えるのはすごく重要だと思います。例えば社会情勢の影響で在宅勤務が増えてストレスが溜まるのなら、へこんだり抗ったりするより、自宅を素敵な空間にするとか、増えた空き時間にチャレンジをしようとか、ポジティブに考えることもできますよね。最初にやりたかったこととは違ってしまうかもしれない。けれどアクションを起こしたぶんだけ人生は進むのだと思います」

「もちろん、流れに逆らうのが悪いという意味ではありません。上流に向かって泳ぐ人も、すごくカッコイイと思います。やりたいことがないとか、どうすればいいかわからないときは、いったん流れに乗るのも手ですよという話なのです。上流に本当に欲しいものがあるなら激流の中をクロールするしかありませんが、それすら、まずは下流に向かってから一周した方が良いこともあります。なぜか、その方が早く辿り着いたりもするのが人生の不思議さですよね」

「自分がなにをしたいか、どうありたいかの前に、流れというものに思いを馳せようということですね。いまふと思ったのですが、パリ市の標語に”漂えど沈まず”という言葉があります。漂っていれば、沈むことはない──それが何より。そういうことなのかもしれません」

編集部員
──自分が何者か知りたい就活生や、この仕事は自分に向いているのか悩んでいる社会人にとっては、指針になりそうな考え方です。流れを見逃さないために、自分の中の適性も見極める必要がありそうですね。

浅田さん
「僕は、仕事とは、世の中と自分がうまく調和する部分を探す作業だと思うんです。僕の場合は、文章を書くのが好きな自分と、恋愛で悩んでいる方が多い世の中……その調和する部分が“恋愛コラムニスト”という仕事でした。でも文章が苦手な人の前には、僕が見たような流れは存在しないでしょう」

「自分の流れは、自分だけのものだから。目の前の流れは、すでに自分が求められていること、持っているもの、できることに関係があるはずです。さらに言えば、流れが見えている時点で、そこを泳ぐ能力はすでにあるということなんだと思います。あとは勇気だけですよ」

▼オープンチャットについて

編集部員
──浅田さんは、多くの恋愛コラムを連載してらっしゃいますが、積極的にYouTubeを更新したり、ご自分でwebメディアを立ち上げたり、幅広く活躍されていますね。その中でも編集部としましては、LINEのグループサービス「オープンチャット」においての活動がとても気になりますが……。

※オープンチャットとは、共通の趣味や関心ごと、知識やサークルなど生活に役立つ情報交換ができる、LINEの新しいグループトークサービス。トークルームごとに、LINEのプロフィールとは別の名前・アイコンで参加できる。浅田さんは「愛される相談室」と「恋して委員会の放課後!」のふたつのルームを運営中。

「愛される相談室」では、抽選で当選したユーザーが恋愛相談を行い、直接浅田さんがLINEでそれに答えている。「恋して委員会の放課後!」ではユーザー同士が自由に恋愛相談を交わしている。

浅田さん
「経緯としては、LINEのオープンチャット企画担当の方から、コラボしませんか?と、申し出がありまして。そのときに参加人数の上限である5000人に達したルームはないとお聞きしたんですね。僕はうまくいくかわからないものをやり抜くのが好きなので、じゃあ5000人いきましょう、と即決しました」

「気の利いた作戦があるというより、たんに心をこめたものをシェアすれば、みんな喜んでくれる──というだけのことなのですけれども。1週間くらいで5000人を達成しました。オープンチャットはこれから進化していくプラットフォームなので、メンバーの方々と、試行錯誤していきたいですね」

「“愛される相談室”に関しては、匿名であることとLINEでサクサクできることが、恋愛相談にすごくマッチしていると思うんですよ。しかも、LINEは生活に溶けこんでいるツールでしょう。僕としても、通常の恋愛コラムは一方通行で終わってしまうのですが、オープンチャットは相手の方とキャッチボールできるので、反応を見ながらアプローチを変えることができます」

「それにオープンチャットでは、ひとつの恋愛相談で3、4日ほど使うんですが、多くの恋愛相談って、リアルでやるにしても1時間ほどでまとめちゃうじゃないですか。だからその後、あれをもっと言いたかったんだけどなとか、早く終わらそうと空気読んじゃいましたとか、あると思うんですよ。でも、ここなら、例えばLINEを見て、すぐには返さず、友達と食事してから、ああ私が感じてるのはこういうことなのかな、というふうに返事できます。そのスピード感が好きです。人の心はゆっくり進むものですから」

編集部員
──確かに相談者はもちろん、浅田さんにとっても、無理なく相談を続けられるツールとして、LINEは最適かもしれません。生活の中に溶けこんでいるからこそ、ゆっくり言えることや思い立つこともありますもんね。

浅田さん
「そうですよね。むしろ1対1で対面したり、電話したりするより、僕たちはLINEの方が気楽で素直になれる部分もあると思うんですよ。悩みは、話をすればするほど心が解決に向かうものだとも思いますし。“愛される相談室”では、僕と相談者の1対1のトークを、4998名の参加者が見る構図になります。5000人のうち、僕と、相談者をのぞいた人数ですね」

「僕たちの恋愛相談を僕たちだけのものにせず、多くの方にシェアできたら、きっと大きな学びがあるという発想です。4998人のリスナーさんにとっても、恋愛相談がコンテンツとして成立しているというか、自分ごととして捉え、面白いと感じられるように、ということは考えています。その方が、トータルで救われる人も多いと思いますし」

「今の時代は、どれだけ居場所を作るか、ということが大事だと思うんですよ。例えば教室にしか居場所がなかったら、そこの人間関係が壊れたら生きるか死ぬかという話になるでしょう。だから部活に入ったり、地元の商店街の人たちと仲良くなったり……。心の重さを色々なところに均等に置くのは防衛術として重要です」

「恋愛も同じですよね。恋愛だけに依存するより、家族や、仕事にも同じだけ気持ちを寄せた方が安定しますから。僕のオープンチャットも、みんなの心の置き場所のひとつになっていたらいいですね」

▼人生は終わることのない文化祭だと思う

編集部員
──先ほど挙げましたが、YouTubeや、webメディア、オープンチャットなど、手広く活動されている姿を拝見していて、バイタリティがすごいなあと思います。11月19日には書籍「わたしは愛される実験をはじめた」も発売になりました。とんでもなく多忙だと思いますが、その原動力はどこからきているんですか?

浅田さん
「僕にとって人生は、なにかをするための道具でしかないんです。自分が車だとしたら、アクセル全開でどこまで行けるのかを知りたい──それだけです。20代前半は真逆で、本ばかり読んでいた人間だったんですけどね。もう死んでしまった人から受けた影響が大きいのかもしれません。芥川龍之介や、フィッツジェラルド、三島由紀夫……彼らはもういないけど、たくさん本を遺してくれているので濃い会話ができます」

「後世の歴史家のために──もちろん冗談半分ですが──僕が過去にのめりこんだものを、もうちょっと挙げておきましょうか。一時期は芸術思想のダダイズムや、シュルレアリスムにかぶれていましたし、心理学的には、ユング、ミルトン・エリクソン、ウィトゲンシュタインとか、いろんな思想を、外国語を学ぶように勉強していましたね」

「そこでですね。そういうものを大量に読み漁っているうちに、本が“そろそろお前はなにをするんだ?”と、語りかけて来る気がしたんです。“おれはこういうことを後世に遺した。それで、お前は俺たちに影響を受けて、それでなにをするんだ?”と。確かに、いつまでも受け取る側にいるのは、自分の人生に失礼だなと考えたのです。だから与える側になろうと思ったというのもあります」

浅田さん
「人生の究極的な目標は、と聞かれたら、100年残る文章を書きたい、というものがあります。100年くらい過去の人の本が僕に影響を与えてくれたから。僕も100年くらい未来に文章を遺したい。100年から先は、100年後の僕みたいな奴が、また同じようなことをするだろうからもういいです。そして100年以上残るのは聖書とか、星の王子さまとか、人を感動させ、幸せにするものだとも思います」

「僕の今やっていることと、この人生を懸けた大事業がつながっていたらいいなと思います。これも流れのままに泳ぐしかないですね。今は毎日文化祭の前日みたいに楽しいですよ。ほかにも恋愛歌の作詞をしたり、マッチングアプリを作ったり、チョコレート屋さんをしたいなとか、謎の計画が大量にあったりしますが、もう脱線するしかないのでやめておきましょう。人生はシンプルに生きるべきですが、語るには複雑すぎるのです」

▼浅田さんの「恋して委員会」毎月連載中です

X(旧Twitter)でひそかに参拝者を増やしている「オンライン恋愛神社」は、人気コラムニスト兼現役マジシャンであり、令和の魔法使いでもある浅田悠介さんが運営しています。神社なのか、魔法使いなのか、マジシャンなのか、コラムニストなのか?ちょっと混乱してしまいますが、つまり幸せになりたい人の心強い味方という理解でも十分かもしれません。charmmyでは浅田さんのコラム「恋して委員会」も毎月連載しています。

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