――まずは本作へのご出演が決まった際の印象について教えてください。
日本では劇団四季さんが本作のミュージカルをやられているので、劇団四季に入らない限りはこの作品に携われないと思っていました。だから、日本語吹き替えという形で参加できることになり、本当に嬉しいです。
――田村さんはオーディションを経てネッサローズ役を射止めましたが、オーディションではどのような想いで挑まれたのでしょう?
そもそも吹き替えのお仕事自体が初めてだったので、何もわからない状態でのオーディションでした。でも、絶対にネッサローズを演じたいと思ったので、一生懸命に強い気持ちで挑みましたね。
――今回演じられたネッサローズという役柄について、どのような人物だと考えていますか?
ネッサローズは、エルファバの妹で足が不自由なため車椅子での生活をしています。自分の意思や信念はしっかりとありますが、サポートのない生活は難しいため、真面目な良い子でいなくちゃという想いがずっとあったと思うんです。大学に入学することで、やっと過保護な親から離れて自立をすることができて、唯一、姉であるエルファバの前だけでは本当の自分でいられる子なのかなと思いました。
――演じるにあたり大切にしたことを教えてください。
私自身は車椅子に乗って生活をしたことがないのですが、友達に車椅子を使っている方がいるので、演じる際にはいろいろと話を聞かせてもらいました。その子は「人よりも自分の目線が下にあるということがつねに心の中にあった」と言っていて。
私たちからすると、ただの目線だと捉えがちですが、つねに見上げる立場であるということは、車椅子を使っている方々からするとすごく大きいことなんだなと思ったので、その気持ちは大切にしました。
――ネッサローズとの共通点や共感できることをあげるとしたら?
私自身も、どちらかというと過保護に育てられた人間です。親元から離れたいとまでは思いませんでしたが、自分でやりたい、自分でできるのにという気持ちは昔からありましたね。いまだに親からも「芽実ちゃん大丈夫?」という連絡が来ますし、そのたびに「大丈夫だから!」という気持ちになってしまいます(笑)。
――田村さんは本作でアフレコに初挑戦となりましたが、舞台や映像でのお芝居との違いはどこに感じましたか?
違うようで同じだし、同じようで違ったなと。心は同じ場所を使っていましたが、アフレコはやっぱり想像力がとても大切になってくると感じました。ドラマや舞台であれば絶対に目の前に相手がいますが、アフレコではそうではないので、最初は脳が混乱してしまいました。
マイクは目の前にあっても、相手との距離に合わせて声の出し方も変えないといけないですし、そこがすごく難しかったですね。でも、吹き替えや声のお仕事にも興味があったので、新しい挑戦をさせていただけるということで何もかも新鮮で楽しくもありました。
――本作を通して、お芝居に対して新たに築きを得たことがあれば教えてください。
声のお芝居では、息の吸い方や笑い声だったりと、一つひとつの動作にとてもテクニックが必要なのだと実感しました。舞台やドラマよりも、より職人的でいないといけないんだなと。個人的には、職人さんが陶器を作っていくような作業に近いなと思ったんです。それを肌で感じられる現場に入れたことは、とても光栄なことだったなと思っています。
――本作が魔法を題材にしていることにちなみ、もし田村さんが魔法を使えるとしたら何をしますか?
魔法ってたくさんあるので難しいですが、やっぱり世界平和かなと思いますね。貧富の差にしても、戦争にしても、世界が平和になることで、争いのない世界というだけではなく、そこに生きている一人ひとりの心が豊かになると思うんです。
心が豊かになることで幸せを感じることができる。私も含めてですが、今は心をすり減らしながら忙しない日々を過ごしている方が多いように感じるので、世界が平和になって皆さんの心が豊かになればいいなと思います。
――改めて、本作の公開を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いします。
本作は主役が二人とも女性であり、女性たちが自分の意思で未来を切り開こうとしている姿に勇気を与えてもらった女性がたくさんいると思います。もちろん、私もその一人です。エルファバとグリンダはお互いがお互いのように生きていくことはできないけれど、自分らしく生きていくことを決断していきます。
だから本作は自立の話だとも思っていて。女性が自分で考えて自分の意思で選択して生きていくことができる。それはとても大事なことだから、今を生きる全ての女性に観ていただきたいと思っています。
――田村さんはLINE公式アカウントもお持ちですが、LINEでよく使用する機能はありますか?
実は私、LINEスタンプが使い放題になる月会員(LINEスタンプ プレミアム)にもなっているんです(笑)。とにかくLINEスタンプが大好きで。
――とくにお気に入りのLINEスタンプがあれば教えてください。
――LINE上級者ですね(笑)。
本当に夜な夜な探しているぐらいです(笑)。買い物欲も満たされるし、スタンプや絵文字、着せ替えがたくさん使えちゃうのでとってもお得だなと。だから、これからもたくさん可愛いスタンプを出してほしいです!
2025年3月7日(金)全国公開
配給:東宝東和
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