不愉快パンデミック!!!職場あるあるハラスメントの実態
第三弾は、老若男女がやりがちな職場でのハラスメント。ニコニコ笑顔でドブ臭い息を充満させる上司、お菓子を特定の人にだけ渡さないお菓子配給戦争……。職場では、常にハラスメントがはびこっているのです。
職場でよく見るやりがち行為は、パワハラやセクハラのように目に見えて分かるようなハラスメントと違い、タブーだと気づいていないケースがあります。気づいていないからセーフではなく、気づかなかったことが悪になるこのご時世。快適な社会生活を勝ち取るべく、しっかりハラスメントの知識を身につけましょう!
【授業1】スメルハラスメント(スメハラ)
スメハラとは、体臭や口臭などで人を不快にさせる行為。他にも、タバコの臭いや香水や柔軟剤の臭いで気分を害させることもスメルハラスメントに該当。
やりがちシチュエーション
上司から発する言葉とともに、ドブの臭いがこんにちは。それを、息を止めて酸欠状態になりながらやり過ごす部下。そんな惨劇の横で、汗の臭いと浴びるほどぶっかけた香水の臭いがマリアージュした、フェロモンむき出しOLのドリアン臭。歩くたびに臭いの置き土産をして、気分を悪くする人続出です。満員のエレベーターでは、ドブ臭とドリアン、タバコの臭いがタッグを組むという臭いのカクテルで悪酔いし、しばらく仕事ができない状態に……。
スメハラにあってしまったら…カウンセラーによる対策
タバコや香水による臭いの場合、「臭いに敏感なので少し控えてください」とストレートにお願いすることでほとんどは解決します。ただし体臭や口臭の場合、相手も無自覚なので直接は指摘しにくいもの。そこで「実は最近、身体に使うモノに気を遣っているんです」と、自分のこととして話を切り出すことで、相手に意識させ変化を求めてみましょう(カウンセラー:乾紫響さん)。
効果があるかも!?スメハラの対抗策“シンクロハラスメント”
ドブ臭い上司と接する前に、一同鼻栓をセット。きっちりまとめ髪で、メイクは厚めに施します。片手には、確認が必要な資料にデータ、郵便物を持ちいざ入場。一糸乱れぬフォーメーションで上司の前に立ち、流れるように必要な作業をこなします。それを見た上司は「お! 忘年会の予習か?」などと的外れな発言をするかもしれませんが、さくっとスルーしましょう。※編集部考案の対抗策です。もし試すならメダルを取るつもりで挑んでください。
【授業2】お菓子ハラスメント(オカハラ)
オカハラとは、特定の人にだけお菓子を配らない嫌がらせ。配ったお菓子を無理やり食べさせたり、旅行に行く際にお菓子などのお土産を強要する行為。
やりがちシチュエーション
そりの合わない上司や仲の良くない同僚など、特定の人にだけお菓子を配らず、平然と自分の席へと戻っていく輩がいます。配られなかった人は嫌な気分でいっぱいですが、配られた方も変に気遣って気持ちよく食べることができないという地獄に……。また旅行に行く際に、自分にだけ個別でお菓子を要求するふととき者もいます。ご丁寧にお菓子リストまで作って渡してくるなど、もはや正気の沙汰ではありません。
オカハラにあってしまったら…カウンセラーによる対策
自分にだけお菓子が配られない場合はなるべく反応せず平然とし、食べることを強要された場合はお礼だけ伝え自宅に持ち帰るようにして回避するのが得策です。またお土産を買ってくることを度々強要される人は、社員全員に同じ数配ることのできるお菓子を買うか、それが難しいなら旅行に行くこと自体を伏せるようにするのが良いでしょう(カウンセラー:乾紫響さん)。
効果があるかも!?オカハラの対抗策“スコアボードハラスメント”
誰かがお菓子を配っていたら、同じ個数が全員にいきわたっているかをチェック。部活のマネージャーのごとく、スコアボードに配られた人の名前とお菓子の個数を記します。配られていない人がいたら貰い過ぎの人を注意するなど、徹底的に管理。特定の人にあげないという行為や個人に対してのお土産の強要はなくなりますが、お菓子タイムがピリついたものに。※編集部考案の対抗策です。もし実行するなら、スコアボードと笛はセットで用意しましょう。
【授業3】エンジョイハラスメント(エンハラ)
エンハラとは、仕事に楽しさを求めて強要する嫌がらせ。仕事以外でも、自分が楽しいと思うことを相手にも押し付け楽しむことを強要する行為。
やりがちシチュエーション
会社の社長や上司が「仕事は楽しんでなんぼ。楽しく仕事をしてお金を貰えるなんて最高だろう!」と、自分と同じスタンスで仕事することを強要し、部下はげんなり。もちろん仕事が楽しいにこしたことはありませんが、無理やり楽しいと思い込む必要はありません。こういった人たちは、飲みの席でも「楽しんでいるか?」と確認してきて、楽しむことを押し付けてきます。「あなたのその行為によって楽しめません」と言えたらどんなに楽か……。
エンハラにあってしまったら…カウンセラーによる対策
相手は自分の価値観を押し付けている自覚が無いことも多い為、笑ってやり過ごしたり、曖昧なリアクションをとるのではなく、一度きちんと意思表示をすることが大事です。「〇〇さんの思いは十分伝わりましたが、どうしても私の価値観とは違うようです」と、相手の思いも尊重しつつ自分の意見をしっかり伝えてみましょう(カウンセラー:乾紫響さん)。
効果があるかも!?エンハラの対抗策“ひとり遊びハラスメント”
上司や同僚から「楽しんでる?」というワードが飛び出したら、持参していた一人カラオケセットとルービックキューブ、フラフープを一斉にスタート。ぐいんぐいん回るフラーフープの真ん中で、カチャカチャ面を揃えながら涼しい顔してバラードを歌い上げれば、声をかけた人たちはそそくさとその場を離れていきます。※編集部考案の対抗策です。この技を習得できれば、大道芸人としてもやっていけるかもしれません。
【授業4】コミュニケーション
ハラスメント(コミュハラ)
コミュハラとは、コミュニケーションを図ることが苦手な人にコミュニケーションを強要する嫌がらせ。「大人しいね」「何か話して」など、会話することに触れさせる行為。
やりがちシチュエーション
話すこと大好き、人と接すること最高のコミュ神さんは、「昨日のあのテレビ見た?」「●●さん結婚するみたいよ」と、話しかけないでオーラをぶち破り、どうでもいいことを延々話してきます。ある程度話をしたら、今度は「なんかないの?」と話題を要求。「いや、別に……」と沢尻エ●カばりの別に……をお見舞いしても、「あ、そういえば……」と別の話を切り出す始末。コミュ神相手に虚無の表情で相槌を打つ姿は、もはや赤べこです。
コミュハラにあってしまったら…カウンセラーによる対策
コミュハラを受けると、話すこと自体が億劫になってしまいます。その為なるべく早く信頼出来る人や相談機関に相談し、第三者からやめてもらうように説得してもらいましょう。 “事前に話すことが得意ではないことを伝える”、“大事な内容は文章にしていざという時はそれを渡す”など、自分の意思を少しでも伝えられる手段を考えておくのも手です(カウンセラー:乾紫響さん)。
効果があるかも!?コミュハラの対抗策“腹話術ハラスメント”
マシンガンのように矢継ぎ早にまくしたてる同僚に、腹話術で応戦。感情のない能面のような顔とは裏腹に、人形がニコニコと対応すれば、不審がられるも相手は気分良くいられるはず。ただ、笑顔の人形から吐かれる言葉は、心の声がダダ洩れ。あくまでも人形が話していますを主張し思いの丈をぶつければ、心も身の回りもスッキリします。※編集部考案の対抗策です。この技を習得できれば、大道芸人としてもやっていけるかもしれません(2回目)。
【授業5】ハラスメントハラスメント(ハラハラ)
ハラハラとは、何かにつけてハラスメントという言葉を武器に、「それはハラスメントです!」と言いがかりをつける行為。
やりがちシチュエーション
強い口調でしかったら、印籠のごとく「ハラスメント!」を主張する部下。パワハラで訴えられることを恐れ、すごすごと席に戻る上司……。クレーマーのごとく騒ぎ立てた部下ですが、仕事で失敗したのはその部下。それを注意したレベルでハラスメントを主張する、逆切れ的なハラスメントは、効力はないにしても面倒くさいことこの上ない。「ゆとり世代の特徴か……」なんて言おうものなら「ゆとり差別ハラスメント!」と騒がれそうです。あぁ面倒くさっ。
ハラハラにあってしまったら…カウンセラーによる対策
部下や同僚からの過剰な反応や言いがかりに対し、冷静な態度で臨むことが重要です。まずは状況を把握する為、一通り話を聞き相手の思いをきちんと受け止めましょう。『自分の意見に耳を傾けてくれた』と感じるだけで事態が収束ケースもあります。聞く際はノートに記録をし、今後相手の意見が気分で変化してはいないか確認することも大切です(カウンセラー:乾紫響さん)。
効果があるかも!?ハラハラの対抗策“UNOのリバースハラスメント”
ハラスメントを主張してくる部下や後輩に対し、UNOのリバースでハラスメントのお戻しを。仕事を押しつけた!とパワハラを主張しようものなら、こっちは『仕事できないアピールハラスメント』と『押しつけハラスメント』で応戦しましょう。なんなら、泣きながら。相手はハラスメントが戻ってくるとは思わず、それよりも泣きながら主張してくるやばさに恐れおののくはず。※編集部考案の対抗策です。この手は団体戦でも有効です。
まとめホームルーム
今回の大人のハラスメント講座は『職場あるあるハラスメント』についてお送りしました。スメハラのように自分では気づきにくいものに加え、エンハラやコミュハラのように良かれと思ってやっているケースも多く、職場内で巻き起こるハラスメントは一筋縄ではいきません。
とはいえ、迷惑を被っているのも事実。嫌なことは嫌としっかり主張し、節度を持った関係を築きましょう!
ゆえに、今回の教訓
【無礼千万は迷惑千万!】
この言葉を職場内のハラスメント主張者たちに叩きつけ、己のせいで迷惑を被っていることを知らしめましょう!
【協力してくれたカウンセラー】
福井県で心理カウンセラーとして活動しながら、カウンセリング心理学の講師、アートセラピスト、LINE上での相談など幅広く活躍。専門分野は恋人との関係、人間関係、感情コントロールなど。