理不尽な賃金カットに過重労働、無茶ぶり、ミスや責任のなすりつけ、業務時間外の鬼電話&鬼LINE、ネットワークビジネスへの勧誘……。少し思い返しただけでも真っ黒(笑)。私に限らず、ほかの社員もボロボロでしたよ。当時の合言葉は「大変なのはみんな同じ」。不満を言うのはワガママという空気の中で働くうちに、「仕事なら理不尽なことも受け入れるのが当たり前」と洗脳されていったというか。疲れすぎて判断力も鈍っていたんでしょうね。
ブラックな環境の元凶は当時の職長。常に「そのときの気分で話す」というスタンスだから言うことがコロコロ変わるし、自分にとって不都合なことは「言ってない」「覚えてない」の一点張り。そして明らかに自分が悪くても絶対に謝らない。全力で話を逸らしたり、「お前が悪い」と責任を押しつけたりする。振り回される側はたまったもんじゃありませんよ。
話が通じないから途中で心折れることも多かったのですが、この日はガマンできずに徹底抗戦。で、職長からのひとことを見て気づいてしまったんです。「私、辞めてもいいんだ!」って。たぶん本気の言葉ではなかったと思うんですよ。でも無我夢中で働くうちに忘れていた“辞める”という選択肢を思い出して目が覚めました(笑)。辞表を出すついでに、本社の人事に勝手な減給やネットワークビジネス勧誘の実態も、LINEのスクショを添えてご報告。同僚の話によると、職長はその後クビになったそうです。私の給与の問題も無事に解決しました。めでたしめでたし♡
(28歳女性/SE)
ブラック企業の上司に多い「言うことが気分で変わる」系の相手とのやりとりは、メールやLINEの会話で言質をとっておくのが得策。まぁ、スクショで食い違いを指摘してもモメる可能性大ですが、一方的に悪者にされる事態は防ぎやすくなると思います。
また、今回のようなやり取りに限らず、日々の出来事や感情をLINEやスマホのメモ帳、紙などに記して“見える化”して第三者目線で読み返すことは、自己分析や現状を変えるためのヒント探しにも役立ちます。真面目で一生懸命な人ほど、ブラック企業という沼にハマって自分を追い詰めやすいもの。たまには仕事の息抜きを兼ねて、自分の本心ともゆっくり向き合ってあげてくださいね。