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すいません、婚活ナメてました! ~婚活歴10年独女の反省記録 最終話~

作成 : 2020.07.07 17:00
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恋愛テクも男を見る目もゼロの“恋愛事故物件”ライターの婚活連載、最終回! 前回は婚活ワイン会で出会った7人の男性とデートを試みるも、6人とはロクな展開がないままフェードアウト。残るカードはあとひとり! どうなる!?

「いい人」だけど、恋愛スイッチが入らない、だと……!?

私は一目ぼれするタイプではない、と思っていた。けれど、これまで人を好きになった経緯を思い返すと、8~9割は初対面で相手のどこかに本能スイッチがビビビッ! と反応していた気がする。

だが、ワイン会で出会った7人目、いわばラストサムライ的な彼には恋の先陣を切るための本能スイッチがまったく反応しない。いくら呼び掛けても応答すらない。彼以外にもスイッチが無反応の人はいたけど、すべて微妙な結末だった(第3話参照)。うーん……。やっぱダメなのか?

出会い7:夢の国に住む黄色いクマに似た1つ年上の会社員

彼と出会ったのはすっかり酔いが回った会の終盤。私から「週刊少年ジャンプは何にハマった世代ですか?」と、全力で趣味に走った質問をしたのが最初の会話だった。そこからジャンプトークで盛り上がって、連絡先を交換。ときめきはまったく感じなかったけれど、いい友達になれそうだな、という予感はあった。

某黄色いクマのようにほのぼのとハチミツとか食べてそうだけど、実はガッツガツのグリズリー系だったらどうしよう? という不安がなかったわけではない。しかし、そんな心配がアホらしくなるほど、彼とのデートは平和そのもの。他愛ない話で笑いながら飲み食いして、終電の少し手前でバイバイするのが定番で、下ネタや18禁を匂わせるような気配はゼロ。おかげで警戒心も解除され、オヤジギャグを連発するけど仲間想いで優しい彼の人柄や、穏やかな雰囲気を素直にいいなと思うようになっていった。

そして出会ってから約3カ月後、私と彼はつき合うことになった。その後はケンカも不安を感じることもなく、今現在も順調に交際が続いている。もうすぐつき合って1年。これはもしかして、もしかするのか…!?

なぜ私は負のスパイラルから抜け出せたのか!?

まぁ、ひとことで言えば「奇跡!」ってことなんだろうけど、泥水を啜り続けたことで得た気づきはたくさんあったはず。やっと前に進めた理由を分析しつつ、10年分の婚活から見えてきた反省ポイントをまとめてみました。

反省1:自分に合う婚活形式をわかっていなかった

「婚活イベントなんて全部似たようなもんでしょ」と思っていたけど、参加者の本気度や出会いの数が全然違った。実際に参加したイベントで感じた傾向は下記のような感じ。もっと早く分析して違いを把握しておいたら、もっと効率よく相手を探せたのかも?

まず合コン形式。本気度は中の上という印象。みんなでひとつのテーブルを囲むので複数の相手と話しやすいけど、参加人数自体がそんなに多くない(男女合わせて10人前後が多い)ので当たりハズレは大きい。場の空気で複数人と連絡先を交換しやすいのはメリットかも。

本気度が一番高いと感じたのは、カップリング形式。参加人数は会によってまちまちだけど、「年収〇万円以上」などのスペックや趣味といった条件に合う相手を探しやすい。自己紹介からカップリングまで、一連の流れを運営が仕切ってくれるから、自分からグイグイいくのが苦手な人にも向いてそう。ただ、基本的にはカップリングした1名としか連絡先を交換できないので、いろいろな人と比較検討したい場合はイベントを周回する手間がある。

そして、街コン形式は「いい出会いがあったらラッキー!」くらいのライトな感じ。人数が多く自由度も高いので、その気になれば男女問わずたくさんの人と知り合える。詳しくは後述するけど、「自分の好み=相性も合うタイプ」と勘違いしていた私には一番合っていたと思う。ただ、遊び目的の人もいるので相手の見極めと、その後のデートは慎重に。あと、自分から行動しないとボウズ(成果0)になる可能性もあるので、思い切りも必要!

直感的な好みと自分の性格に合うタイプが一致するとは限らない

反省2:出会いのバリエーションと絶対数が少なかった

成果を掴むのに10年もかかったのは、途中途中で「自力でなんとかしよう!」と自分を過信したせいもある。私が自分から好きになるタイプって、結構ワンパターン。似たような人と似たようなつき合い方をしてたら、そりゃ同じ結果の繰り返しにしかならないよね……。

その点、婚活ではこれまで接したことのない個性豊かな面々と出会うことができたから、好みの幅もちょっとは広がったと思う。けど、ひとりとカップリングしただけで、ひと仕事した気になっていたのが良くなかった。同時期にいろんな人を見ておけば、真の“自分に合うタイプ”というものを、もっと早く知ることができたかもしれない。

現に、今の彼の良さを実感できたのは、7人同時進行だったお陰でもある。最初にいいなと思っていた人ほど、あとから微妙な面が見えてきて気持ちが冷めていったけど、今つきあっている彼だけは一貫してキャラがブレなかったのだ。

馬に例えるなら、スタートダッシュは遅くても最後まで同じペースで安定した走りを見せて、勢いだけの対抗馬を圧倒してくれる、みたいな。この安定感とそれによる信頼性という魅力は、1対1での出会いだったら絶対に気づけなかった!

反省3:自分の性格に合うタイプをわかっていなかった

一番の問題がコレ。そして、結婚相手に求める条件が非常にふんわりしていたこと。だけど、いろんな男性との交流で感じた「これは嫌」という実感値を積み上げていったら、自分が求める理想の相手像が少しずつ浮き彫りになってきた。例を挙げるなら「“イケてるオレ感”を出す人は面倒」とか「人をバカにする発言が多い人は無理」、「寝る前に歯を磨かない人は論外」とか。いわゆる消去法ってやつですね。

でも、これが意外とよかった。理想の条件だけを集めるとご都合主義的なイメージにしかならないけど、「嫌」の積み重ねって本能的なものだから自分に対する嘘がない。

そのおかげで気づいたのが、これまで私が「好み♡」と思っていた「押しが強くて尖ったプライドを持つ自信家」の男性たちが理想の相手像と大きくかけ離れていたという事実。そして彼らの生態と「我が強くてマイペースで空気を読まない」という自分の性格が最悪な相性だったということ。なのに、「自分が合わせりゃいいじゃん!」と無理をするから、合わせるのに疲れる⇒ぶつかる⇒破局する、という3段落ちを繰り返していたわけだ……。謎は全て解けた!!

本来なら、今彼のような「口数は少ないけど、穏やかで人当たりの柔らかい人」こそが“自分の性格に合うタイプ”だったのだ。けど、彼らはグイグイと自分を主張するキャラじゃないから普通に会うだけじゃ魅力がわかりにくい。おまけに「自分の好みが絶対!」という思い込みの強さも、視野を広げる邪魔をしていたと思う。たぶん、婚活イベントで好み以外の男性を知る機会がなかったら、この負の連鎖を断ち切れなかっただろうな。

自分が結婚相手に求めていたのは“許容しあえる関係”だった

約10年の婚活と、今彼との1年の交際を経てようやく実感できたのは、私が一番求めていたのが、お互いのペースや価値観を尊重しあえる人だったということ。

もちろん彼とも合わない部分はたくさんある。でも彼とはその部分についても穏やかに話し合えるし、“合わない”部分も許容しあえるから、ぶつかることがない。おかげで常に自然体でいられるし、彼と過ごす時間のすべてが楽しい。

いつか彼と結婚できたらいいなー、と最近思う。というか、こんなにハッキリと「この人と結婚したい」と思えたのは初めて。この先どうなるかは神のみぞ知る、という感じだけど、彼のことはこれからもずっと大事にしていきたい♡ この気持ちを知ることができただけでも、婚活頑張ってよかった!

2020年までの婚活総まとめ

・同時進行でいろんな人に会うことが理想の相手に出会う近道
・自分が思い描く“好み”にとらわれすぎると失敗する
・過去の失恋の原因から自分の性格に合うタイプを分析しておく

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水嶋レモン
人間観察ライター
栃木県宇都宮市出身。タウン紙の記者や、某販促メディアの広告提案営業、雑誌の編集者として働いたのち、フリーランスのエディター兼ライターに。近年はインタビュー記事の執筆をメインに活動中。好きな人間観察スポットは、電車の中、チェーン系の喫茶店、新宿ゴールデン街など。