特に何かをしたわけでもないのに運や調子が悪い1年となるのを、古くから「厄年」とよびます。科学的根拠はありませんが、神社が発表する「厄年早見表」を見て「そういえば妙に不幸が続いたかも…」と思い当たる人も少なくないはず。
そこで今回、「厄年」に本当に起こってしまった不幸なエピソードをSNSで募集。印象的な不幸エピソードをピックアップしてみました。
その年、中学時代の友人が「お互い夢に向かう同士、ルームシェアをしようぜ」と声をかけてきたのをきっかけに、引っ越しを決意しました。東京・笹塚にある3Kのお部屋で、家賃は13万6000円ほどでした。
こちらは先に引っ越しを済ませて、相手が入居するのを待っていたのですが、1、2ヵ月経っても相手が来ません。連絡しても「仕事が忙しい」と言い訳され、最初の1ヵ月以降は家賃を払いもしませんでした。結局、自分が立て替えるしかなく、毎月、収入の3分の2が家賃に消えていくことになったのです。
5ヵ月ほど経った後、友人は突然家にやってきて「もうちょっとで引っ越すから待ってて」「立て替えてもらった分もちゃんと返すから」と、1ヵ月分だけ現金を支払いました。仕方ないのでもう少し待っていたのですが、それっきり連絡がきません。こちらも仕事で手一杯で状況を整理できず、精神だけがどんどん疲弊していきました。
7ヵ月目、相手がとうとう音信不通になりました。しびれを切らして、相手のアルバイト先を訪ねたら、楽しそうに働いていました。「どうしてこんなことになったのか?」と相手を問い詰めたところ、なぜか家族での不幸な生い立ちを語られ、「おれ、メンヘラでさ…人の気持ちがよく分からないから優しくしてくれ」と言われました。
結局、その場でルームシェアは解消になり、立て替えたお金も戻ってきませんでした。もちろん友人とは疎遠です。どうしようもない理不尽ってあるものですね…。
(編集者Kさん/厄年当時25歳)
高校卒業後、就職活動に失敗して進路に悩んでいた頃、知り合いのおじさんに「うちの会社で働かないか?」と誘いを受けて、WEBサイト制作会社に入りました。もともと、ライティングやデザインに興味があったので、仕事の内容が楽しく「もしかしたら天職かも!」とウキウキしていました。
ただ問題だったのは36歳の女性上司でした。彼女が私の教育担当のような立ち位置になったのですが、本当に叱られてばっかりで…。例えば私が「ここの部分がよく分からないんですが」と質問すると「そんなこと自分で調べて!」と返され「この部分を修正しました」と報告すると「なんで事前に質問しなかったの!?」と怒られる感じでした。今思えば理不尽なことこの上ないですが、当時は自分の実力不足のせいだと思って我慢していました。
ところが、その女性上司がプライベートで彼氏にフラれたとかで、それをきっかけに私への当たりがより酷いものになったとき「あ、もう耐えられない」と思い、離職しました。そこから半年ほど人間不信になって、引きこもり生活を続けました。
厄年が原因だったかは分かりませんが、その年のおみくじの結果で仕事運が最悪だったのは覚えています。最初はうまく仕事見つけられてラッキー!くらいに思っていたんですけどね。
(デザイン業Yさん/厄年当時19歳)
X(旧Twitter)がバズったせいで失恋しました
私はいわゆるオタクで、アニメ、ゲーム、グッズ収集にライブと趣味が生きがいです。これまでオタク活動の時間を少しでも多く確保するために、定時に仕事が終わるようがんばって取り組んでいました。すると、その真面目な仕事ぶりが良かったらしく、同業者の先輩から告白されて交際がスタートすることになったのです。ただ当時はオタク趣味であることを話しておらず、「いつか話さないといけない」と思いながらも引き伸ばしていました。
事件が起きたのは12月中旬です。X(旧Twitter)に好きな推しキャラクターの姿が描かれた、いわゆるキャラケーキの写真を投稿したところ、ツイートが3000RT、30000いいね以上とバズってしまったのです。「ついにX(旧Twitter)初心者卒業だ!」と喜んだのですが、なんと彼女にそのアカウントがバレてしまいました。
結局、自分がオタクであると正直に話した結果、クリスマス前日に破局。クリスマス当日は男友達と独り身会、年末はコミケでコスプレと買い物をすることになりました。読者の方にも厄年に良いことが重なった際には用心して過ごすことを強く勧めたいですね。
(VTuber夏灯さん/厄年当時25歳)
夫とは11月22日に結婚して、今年で3年目です。毎年ささやかなご馳走を作って記念日をお祝いするのですが、去年の私の厄年に不幸がありました。その日はパスタを用意していたのですが、茹でている最中に足に熱湯がかかってしまい、大やけどをしてしまったのです。
ちょっと信じられないくらいに足が腫れてしまったので、夫と一緒に夜でも対応してくれる大学病院へとタクシーで向かうことになりました。ただ、ちょうど病院内は衝突事故が起きた人がいたらしく、深夜1時過ぎまで待合室で待機することになり、夫婦の日は最悪な雰囲気で終わりました。
不幸中の幸いは足の治療自体は思ったよりもスムーズに進んだことと、待機中に夫が色々とフォローしてくれたことですね。厄年とはいえ上半期は特に何も起きなかったので、少し油断していました。
(主婦Nさん/厄年当時33歳)
厄年(本厄)は一般的に、男性が25歳、42歳、61歳。女性が19歳、33歳、37歳、61歳です。また本厄の前後に「前厄」「後厄」といった注意すべきとされる年もあります。神社によっては、別の基準で厄となる年を決めているものもあります。
一説には、厄年はちょうど健康やライフスタイルの変わり目と重なっているとも言われています。これまでは気軽にできていたことが難しくなったり、新たに挑戦することに大きなリスクがともなう場合もあるのかもしれません。
たとえ信心深くなくとも「厄年」と言われると、つい身構えてしまうもの。少しでも心や身体に負担を感じたら、無理をしないことが大切です。また逆に1年すべての不幸事を「厄年のせい」ということにして、心の負担を和らげるという手もあります。何事も良い方向で考えてみてはどうでしょうか?