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「人生の主人公に、俺はなる!」ある芸人が教えてくれた教訓とは?

更新 : 2021.05.14 08:00 / 作成 : 2021.05.14 08:00
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相方の渚とともにお笑いコンビ尼神インターとして活躍する芸人、誠子。でもその素顔は、誰よりも乙女で誰よりも女子。可愛いって言われたい、モテたい、ちやほやされたい…全てを手に入れるために日々努力を続ける、誠子の『可愛いの秘訣』が詰まった女っぷり向上余話。

ある男の紆余曲折な芸人人生

私の先輩に「畠山達也」という男がいます。一年上の先輩で、大阪の頃から同じ舞台に出ていて、プライベートでもよく遊んでいました。当時、私が住んでいた通天閣近くの狭いワンルームにビール片手にいきなり押しかけてきて、夜中までお笑いの話をしたりお互いを罵り合ったり、先輩だけど気兼ねなく何でも話せる、私にとってお兄ちゃんのような存在。
畠山さんはとても紆余曲折な芸人人生を送っていて、大阪時代に「ガスマスクガール」というコンビを組んでいて「ABCお笑いグランプリ」で新人賞を獲ったんですが解散してしまい、そのあと組んだ「シチガツ」というコンビも、劇場でレギュラーメンバーになるくらい面白かったけど、解散してしまいました。

そして思い切って吉本を辞めて上京し、今はフリーでピン芸人として活動しています。そして畠山さんは、芸人という肩書きの他に「漫画家」の肩書きがあり活動しています。数年前に少年ジャンプのギャグ漫画のコンクールに応募して、いきなり「赤塚賞」を受賞! それから読み切り漫画がジャンプに掲載されたりと、原稿とネタを書く日々を送っているそうです。

とある日の一言に戦慄が走る

ここまでだとなんか凄い先輩みたいですが(笑)、本人はめちゃくちゃ天然で鈍臭くて、地元の岩手を離れて十数年経った今でも東北弁丸出しの田舎もんダサ男です。そして畠山さんはいつも「ツイてない男」でもあります。

入れたばかりの差し歯がすぐ欠けたり、久しぶりに帰省した時に地元のグループLINEに「今、帰ってきてる」とメッセージを送っても全員から既読無視されたり、夜に繁華街を歩いていたら突然、畠山さんの体にゴ〇ブ〇 がついていたり。「ひえ~~!」と叫ぶ畠山さんを見て、私は大笑い。そんなリアクション、漫画でしか見たことない(笑)。

そんな畠山さんと、久しぶりに会いました。金髪にした私を見て「おめえ、女子プロみてえじゃねえか!」「いや、いつまで訛ってんねん!」といつものように罵り合っていました。
私が「最近どうですか? 元気にしてましたか?」と聞くと畠山さんは「あんま元気じゃねえよ」とぽつり。そしていつにもなく真剣な表情で「俺さ、漫画も好きだけど、やっぱコントがしてえんだよ。ライブでさ、コントがしてえんだよ」と言って手に持ったビールを一口飲みました。

私はそんな畠山さんを見て、その時は「そうですよね、やっぱりライブ楽しいですもんね」とだけ言ったんですが、本当は心の中では大笑い。こんなシチュエーションで、そんな台詞を言う畠山さんが青春漫画の主人公に見えて、まさに「ジャンプか!」と思ったから。

少女漫画の主人公になりたいの♡

誰しも自分は自分の人生の主人公で、その人生という物語は紆余曲折、辛く苦しい事があればある程、味わい深さや面白味を増すのかなと思います。死を感じる事で自分が生きている事を実感し、苦しい時に「あの時、楽しかったな」と気付き、別れてから「あの人は私にとってかけがえのない存在だった」と空港まで彼を追いかける。

楽しいだけじゃ、楽しいとは気が付かない。苦しいと楽しい、は人生のハッピーセットなのかなって思います。そんな事を畠山さんと漫画から教わりました。

私も自分を少女漫画の主人公だと思って、いつか素敵な王子様が迎えに来てくれるのを待ちたいと思います♡ でも今のところ、乳首洗濯バサミや自転車ケツ止めをする日々だからギャグ漫画になってる!? ひえ~~!!

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誠子(尼神インター)
お笑い芸人
1988年12月4日、兵庫県神戸市生まれ。趣味は漫才と美容。好きなドラマ「恋ノチカラ」憧れの女性は麻生久美子さん。好きな言葉は「Power of Love!」