前回漫画にも描いたように、お義母さんはスゴイです。
ずっと専業主婦として子と家族に尽くしてきた人なので、子育てを卒業してから自分のために生きようと決め、70歳を過ぎた今、めちゃくちゃ自己実現してキラキラしております。
お義母さんがこんな風に頑張るようになった背景に
「自分は家父長制の言いなりで、子どもに悪い影響を与えた、ダメな母親だった」
という劣等感や後悔があるようでした。
(いやでもほんと、昔の日本人女性の置かれていた状況の過酷さよ…。こういう話を聞くたびにしんどすぎて震えます)
子の発達の遅れに焦り苦しんだこととか、受験失敗に自責したこととか、過去の色々な子育ての悩みを引きずっていて
「どうすればよかったんだろう」
「私が悪かったんだろうか」
と悩み抜いて心理学や教育学を学ぶようになったようで、学問をしながら専門家とも話をすることで癒されて納得したような感じです。
突然「ダメな母親だった」と涙ぐみながら言われた時、そんなまさか!? と思って
「私は子育て大成功だと思ってます。お母さんはすごいです!」
と慌ててフォローしたことがあるんですけど、
(例えば夫の姉は、アメリカで結婚し英語を使って働いていて、子育てをしています。そんな自立した女性を育て上げた事実がもうサクセス&ファビュラス! って感じじゃない!? と思っていた私)
「それは、あの子が頑張ったからよ〜」と言われて、「え! 自分の手柄にしないの!? 高徳〜〜〜!」と驚愕しました。
そして「もし私が義母の立場だったら、多分自分が頑張ったからだと思ってしまうだろうな…」と思いました。
でもこれ、結構危険な考えだなと気づきました。子育てにおける
「母(私)のおかげ」「母(私)のせい」ってセットなんですよね。
親子の境界が適切でないと、全部「私のせいだ、私が悪いんだ」とブーメランになって自分の首を締める羽目になるんですよね…。
義母は、心理学や教育学を勉強することで、母子の人生をいい具合に切り離して考えられるようになったようです。
子育てってひたすらトライ&エラーの繰り返しで「よし成功!」って思うことが日々の中であんまりないんですよね。
母として自信満々なんてことは一切なく、新生児育児中の友人に子育てのことを聞かれても
「私の場合はこうして、結果こうなったんやけどな…正直これが正解だったのか、いまだに分からんのよ★」
って答えてます。いやほんと、サンプル数1とかですよ、アドバイスなんてそんな恐れ多い…という気持ちです。
だからこそ、失敗を重ねて悩みながらも、自分なりの学びを知り、解決に向けて努力するお義母さんの姿にとても感動するし、悩んでいいんだな、と少しホッとします。
お義母さんを見ていると、勇気をもらえるんです。
「子の幸せは母の育て方が全てではないよな〜」
「母親が楽しそうなのが一番だな〜〜」
と思えるようになりました。
好きなことをたくさんして、自己犠牲や自虐もほどほどにして、
「私のおかげ」「私のせい」も、ほどよく手放して。
引き続き、悩み迷いながら誠実に子育てをしていきたいと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました!