「赤ちゃん返り」という言葉に、下の子ができて上の子が赤ちゃんに戻っちゃうなんて、ママを取り合ってるみたいで可愛いじゃないの‥。
なんて印象を抱いていた私。
いつか娘が赤ちゃん返りしたら、お姉ちゃんだからってなんでも我慢させないで、思う存分甘えさせてあげよう! と考えていました。
しかし、赤ちゃん返りがみんな「ママ〜、ママ〜」と可愛らしく甘えてくることだと思ったら大間違い!
現実は
・やめて! ということをわざとやる
・いかにママやパパを困らせるかに全力を注ぐ
なんてことばかりでした。
そしていざ怒られると「大満足!」と言わんばかりのにんまり顔で、踊りながら去っていくのです(娘だけ?)。
また、洗い物をしているときや電話をしているときなど、手が離せないタイミングに限って甘えモードになる娘。
だけどすぐに甘えられないと分かると、「抱っこ! 早く!!」と怒り心頭に発してバシバシ叩いてきます。
「赤ちゃん返りしたら、思う存分甘えさせてあげよう!」なんて考えていた私の気持ちはどこへやら。
もう取り付く島がないと、お手上げ状態の毎日でした。
赤ちゃんのお世話以上に、手がかかるようになってしまった娘。
先輩ママに相談しても、みんな口を揃えて「上の子をとにかく可愛がって」と言うばかりです。
だけど、わざと嫌なことをしてくる娘を可愛がるって、ダメなことをしても叱らないってこと? なんでも言うことを聞けばいいの?
よく「上の子とふたりだけの時間を作りましょう」なんて聞くけど、そんなの周りに頼れる人がいる前提のこと。
実際問題、下の子だってほっとけないのです。
そこで思い立ったのが「占い」でした。
実はライター兼タロット占い師をしている私。
タロット占いは、現状が行き詰まったときや、別の視点からものごとを考えたいときにとても頼りになるツールだと思っています。
ということで、さっそく娘の赤ちゃん返りについてこの先どうしたらいいのか鑑定してみたところ
「娘が弟のことを家族の一員だと認めることができれば、自分を可愛がってくれるママだけじゃなく、弟を可愛がるママも受け入れられるかも!」
といった助言が読み取れました。
そこで「姉弟仲良くなってもらおう作戦」を決行してみたのです。
弟に対してあまり興味を示さなかった娘ですが、あえて弟のお世話を頼んでみたのは正解でした。
おむつ替えのときにおむつを取ってくる係、泣いたらママを呼ぶ係などさまざまな係に任命したのですが、初めはやったりやらなかったりを繰り返していました。
だけど、お手伝いしてくれる度に
「ありがとう! ママすごく嬉しいし、弟もお姉ちゃんのこと大好きって言ってるよ!」
と、少しオーバーなくらい褒めちぎっていたら
「弟泣いてるけど、おむつかなぁ?」
「ほうら、おもちゃだよー!」
と、自ら弟のことを気にかけるように。
それからというもの、弟に対して変に張り合ってくることもなくなり、弟はいまや娘のごっこ遊びにレギュラー出演を果たすまで昇格したのでした。
姉弟同じだけの愛情を注ごうと意識していても、お世話の比率はどうしても「赤ちゃん>>>3歳児」になってしまいます。
その分娘を甘やかすことも増えたけど、それだけでは「あたしばっかり我慢してる!」といった娘の主張は相変わらず。
そこで「弟だって我慢している(であろう)」部分を、娘と一緒に考えてみることにしました。
「弟はお姉ちゃんみたく歯が生えてないから、おやつ食べられないね」
「弟はまだ一人で歩けないから、きっとお姉ちゃんのこといいなって思ってるかな」
などなど…
弟のことを羨ましいと思う以上に、自分だって十分幸せなんだと気付いてもらいたかったのです。
するとある日、娘が弟に
「あたしも昔歯が生えてなかったよ。だからおっぱい飲んでたんだよ」と語りかけているところに遭遇。
当初は弟の授乳も気に入らなかった娘ですが
いつのまにやら
「ママ、弟がおっぱい飲みたがってるよ! 弟は歯がないんだからね!」と、弟を気遣う素振りを見せ始めました。
娘にとって弟は、なんだか気になる相手である反面、親の愛情を取り合うライバルでもあります。
赤ちゃん返りがなくなっても、そんな関係はこれからもずっと続くのでしょう。
だけと、お姉ちゃんによく懐いている弟を見る限り、この先もふたりは仲良くやっていけそうな予感がしています。