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原田ちあきの人生劇場「自分の好きなものに自信を持てない」

更新 : 2021.08.24 18:00 / 作成 : 2021.08.24 18:00
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イラストレーター・漫画家の原田ちあきが皆さんの相談に答えてみたり一緒に悩んだりするコラムです。
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好きなものがたくさんあるっていうのは素晴らしい事

こんにちは。悩む気持ちを打ち明けてくださりありがとうございます。

まず、好きなものがたくさんあるっていうのは素晴らしい事だと思うの。

あなたには好きなファッションが複数あって、その日の気分に合わせて服装を変えているって事だよね? それって本当にいけない事なのかな?
私には欠点ではなく長所に見えるわ!

私はオシャレについてあまり詳しくないから、いろんな服を楽しむ人の事をとても羨ましく思っているの。服に詳しい人や、「この服にはこの靴を合わせると可愛い」「これにこれを重ねるとかっこいい」と気づける人のことを本当に尊敬してる。
それってすごい能力だわ!

オシャレに詳しくない私から見ると、服を楽しめるってものすごい才能だと思うの。

そう、楽しめるって才能。最高にグッドな事なのに、「系統が定まっていない」っていう謎の理論を展開しているのは一体誰!?
偉い人!? その言葉を放ってあなたを悩ませる権利を持っている人!?
よく考えてみて!そんな権利を持つ人なんて実はどこにもいないのよ!

今日はパンの気分

そもそも好きなものの系統を揃える必要ってあるのかしら。
お寿司が好きな人は和食しか食べちゃダメで、系統が違うからハンバーガーを食べる権利はないのかしら。

「趣味の系統が定まってないのはおかしい」って、それぐらいトンチンカンな感想よ。

毎日、「今日はパンの気分」「今日はゴージャスなものが食べたい気分」「今日はインスタントでいいや」って食べたいものを決めてもいいように、身につけたいものや好きなものはその日の気分で変えてもいい。

あなたの好きなものを制限する法律なんてないのよ。好きなものは好きでいいの。

最強に包まれる大切さ

好きなものに包まれるってすごく気分がいいよね。

爪やアクセサリーが可愛いと仕事や勉強をしている時に目に入るたび嬉しくなるし、好きな服を着ると戦闘力があがる気がして背筋が伸びたり、お気に入りの靴を履くと歩くのが楽しい。

オシャレって自分の機嫌を取るためにすることなんじゃないかな。

今日一日を戦い抜くための戦闘服。今日一日を楽しくするためのお守り。自分をもっと好きになるための道具。
それならより強くて、より効力があって、より可愛いと思えるものを身につけたほうがいいに決まってるわ。

そこに太ってるとか痩せているとか、男だとか女だとか、年齢とか、人間が考えた記号なんて関係ないのよ。あなたはあなた。
あなたが楽しくて嬉しいと感じられるものを選び取ってほしいな。

好きには賞味期限がある

好きという感情には賞味期限があるもの。

例えば小さい時に大好きで読んでいた漫画を、大人になってから読み返すと「子供っぽいな~」と感じたり、好きだった駄菓子を食べると「よくこんな脂っこいもの食べてたな!」ってビックリしたりしない?

好きなものって実は自分では気づかないぐらいゆっくりと変化していくもの。

それって、今夢中なものを10年後も好きとは限らないって事なんだよね。
なら、のめりこんでハマれるうちにハマったほうが絶対にその瞬間が豊かなものになると思うの!

趣味は変わっても、多分「その時の自分」がそれを買わなかった、身につけなかったって後悔は一生ついて回るわ。私も「今は別に興味ないけど、もう少し若い時にこういう服を着ておけばよかった~!」って思う事がたくさんあるもの。

美味しいものは美味しいうちに。貪欲に手に入れていきましょう。

部屋はパワースポット

私はお部屋って手作りのパワースポットだと思ってるの。
別にスピリチュアル的な意味じゃなくて、好きなものって見ているとパワーが湧いてこない?
見るたびに「これを買ってよかった」とか「これがあるから頑張れる」みたいなさ。

100%自分の大好きなもので構成できる場所って、この世界に自分の部屋だけでしょ。
なら妥協せず、貪欲に自分の好きなものだけを厳選したほうが、家にいる時幸せになれてお得じゃない!

あなたが今いる場所は誰にも邪魔されない自分だけのパワースポットよ!
癒やされるものに一貫性なんて必要ない。服と同じ。

そこはあなただけが作ることができる、あなたのための巣なの。
これからも遠慮なく、どんどん好きなものを増やしていってほしいな。
どうか誰かの意見に惑わされずに、自分の好きを信じてあげてね。

明日も可愛いあなたでいてください。

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原田ちあき
イラストレーター・漫画家
大阪在住のイラストレーター・漫画家。よいこのための悪口メーカー。書籍「手から毒がでるねこのはなし」「誰にも見つからずに泣いてるきみは優しい」等/連載「やはり猫にはかなわない」