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「あ、この会社ブラックだな」見極める5つのポイントとは?

作成 : 2021.07.06 08:00
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就活や転職時の会社選びの際、最も気になる要素のひとつは「ブラック企業で無いかどうか」。求人サイトや会社パンフレットなどの表面上の情報だけではブラックかどうかを見極めるのは難しく、入社後に「あ、しまった…」と頭を抱えてしまう人も少なくないはず。そこで今回は、ブラック企業経験者の方に「こういうところがあると、その企業はブラックかもしれない」というポイントを、実際のエピソードとともに語ってもらいました。

ポイント①「会社のなかに私物がやたら多い」

加湿器やコーヒーメーカー、健康器具など、職場に同僚の私物が多くある場合は要注意です。一見、アットホームな雰囲気のように見えますが、私物が多いということは長時間会社にいる人が多いということ。ロッカーに私物がいっぱい入っている場合も同じですね。なかでも、アイマスクや寝袋などが置いてあったら確実に危険だと思います。

僕が昔勤めていた職場は、会社の倉庫に寝袋を持ちこんで就業後に倒れるように寝ていました。そして朝になると、そのまま起き上がって仕事をしていました…。
(30代男性/出版社勤務)

ポイント②「冷蔵庫にエナジー系ドリンクが常に充実している」

ベンチャー企業あるあるなんですが、休憩室の冷蔵庫が常にエナジー系ドリンクでパンパンになっているんですよね。上司も同僚も毎日のように飲んでいて、ちょっとゾッとします。常日頃から気合いを入れないとできないような仕事ってそもそもブラック確定ですよね。

それから、完全栄養食とかビタミン剤とかを飲んでいる人が多い場合もヤバいです。家に帰ってちゃんとしたご飯をつくる余裕がないってことだったりするので、見極めるポイントになるんじゃないかと思います。とは言いつつ、私もエナジー系ドリンクはよく飲むほうなんですが。
(40代男性/ゲーム会社)

ポイント③「仕事ができる人から離職していく」

大きなプロジェクトを担当する有能な人が急に離れていったときは「あ、何かこの会社問題あるんだな…」と思ってしまいます。大抵は周囲に仕事を邪魔するようなヤバい人がいるか、与えられた仕事がコントロールできないほどに膨大かのふたつですね。

私が以前勤めていた会社だと、(自分は参加しなかったのですが)就業後に反省会という名の悪口大会があったらしく、辞めていった人の悪口で盛り上がるのを見て、その有能な人は離れていったそうです。ちなみに外部からスカウトで引き抜かれたSEさんが、上司のパワハラにやられて体調を崩されているのを見たときは「自分も早く辞めよう」と思いました。
(30代女性/IT関連)

ポイント④「業務委託や派遣社員が正社員よりも長く仕事している」

自分は業務委託契約でイベント設営の下請けをやっていたのですが、人が足りなすぎて入社して1ヵ月もしないうちに毎日終電を逃して近場の宿で寝る日々を繰り返していました。同時期に派遣で入ってきた同僚もめちゃくちゃ忙しそうだったので仕方ないなと思ってたのですが、正社員の人たちだけ、飲み会や食事会とかに頻繁に出席してたのに気づいて「あ、何かおかしいな」と思うようになりました。

それで上司のSNSを探してみたら「業務委託の契約は、労基(労働基準法)関係ないでしょ」的なニュアンスの投稿を見つけてしまって…、それで退職しました。今でも、その上司に対しては怒りしか湧いてこないですね。
(40代男性/現在は広告関連)

ポイント⑤「遅刻はすごく怒られるのに残業は怒られない」

家具の販売員をやっていたのですが、とにかく遅刻は厳禁で、少しでも過ぎると月末に店長との面談でかなりキツめに注意されました。私の場合、電車を3回乗り継ぐくらいの移動が必要なので、ちょっとした遅延で間に合わないこともあるのですが、そういうのも「言い訳だ」と聞き入れてくれなかったです。それなのに、残業についてはまるでお咎めなし。みんなダラダラと会社に居続けるから逆に効率が落ちているように思いました。

何度か店長にもその話をしたんですけど、「みんな仕事熱心だから」と言って、全然聞こうとしてくれず。あとから残業の件は大きな問題になったらしいんですが、そのちょっと前くらいに私は退職しました。「仕事時間が長い=やる気がある」みたいな風潮がブラック企業あるあるなんじゃないかと思います。
(30代女性/現在はアパレル)

長時間労働よりキツいのは人間関係の問題

話を聞いた方のなかには「仕事が大変とか就業時間が長いのはまだマシだし、解決策もいろいろあると思うけど、一番キツいのは人間関係の問題に巻き込まれること。これがあると、どんな良い条件の企業でもたちまち自分のなかでブラック認定になる」という意見がありました。

ポイント③のエピソードの方のように、人間関係で有能な人材が離職してしまうケースもあり、ブラック企業の問題の根源のひとつになっているのかもしれません。

またポイント①のエピソードを話してくれた方は「将来のことを何も考えてなかったバチが当たったんだ…」とこぼす同僚の姿を見かけたそうです。「職場に居づらい…」「忙しすぎて私生活のことを考えられない…」といったことで悩んでしまうときは、一旦無理にでも休んで、思い切って働く環境を変えたほうが良いと言えるでしょう。

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ゆりいか
ライター
1989年生まれ、ライター。書籍やネットカルチャー、住まいなどをテーマに記事を書いています。主な執筆に『百合写真集』(一迅社)、『平成まとめクイズ』(永岡書店)『ゆりいかの文学住散歩』(日本住宅新聞)など。また、毎週月曜日に新宿ゴールデン街の文壇バー『月に吠える』でバーテンをしています。